「イスタンブールの奇跡」功労者 – ミラン・バロシュが38歳で現役引退を決意

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リバプールでのバロシュ レジェンド

かつてリバプールに所属し、チェコ代表としても活躍したミラン・バロシュが38歳で引退を決意。今シーズン終了後に、新たなキャリアを始める。今季は地元クラブFCバニーク・オストラヴァに所属し、2試合に先発出場(14試合で途中出場)。合計344分の出場時間で、1ゴールを決めている。

イスタンブールでの奇跡を生んだメンバーのひとり

リバプールでの記憶で真っ先に思い浮かぶのは、やはりイスタンブールの奇跡。厳密に言えば、バロシュ自身が決定的な仕事をしたわけではないが、準決勝のチェルシー戦ではディフェンスラインを抜け出しチェフと交錯し、こぼれたボールをルイス・ガルシアが押し込み決勝点を記録。

決勝戦では、2点目となるシュミツェルのミドルシュートのコースからうまく避け、シュートは相手GKジダが手を伸ばしても届かないゴール左隅に突き刺さった。さらに、キャラガーがドリブルで持ち上がり、前線のバロシュへパス。相手CBと競り合いながらも、ヒールでゴール方向にパスを送ると、ここにジェラード飛び込んでいき、PKを獲得。シャビ・アロンソが一度弾かれるも、押し込んで6分間の同点劇に大いに貢献した。

期待の若手として2002年にリバプールに加入したバロシュは、マイケル・オーウェンのレアル移籍やジブリル・シセのケガなどもあり、センターフォワードに苦慮するクラブ事情もあり、多くの出場機会を得た。最終的にリバプールでは、108試合27ゴール(7アシスト)を記録。

恵まれた体躯を活かしたフィジカルやスピードを持ち味に、ゴール前に迫ることもしばしば。ショート自体はそこまでうまさを感じなかったが、ボールを収め、周りを活かすことには一定の評価を得ていたように思う。

それでもシセの復帰やベニテスと同郷のモリエンテスの加入によって徐々に出場機会が限られていき、押し出される形でアストン・ビラに移籍。その後リヨンやポーツマス、ガラタサライなどを渡り歩き、ガラタサライではある程度の活躍を残したものの、それ以外はほぼ活躍といった活躍ができないキャリアを歩むことに。ハイライトはチャンピオンズリーグ制覇ではなかろうか…

チェコ代表でも黄金時代を支えたひとり

チェコ代表としても93試合に出場し、41ゴールを決めた。パベル・ネドベドやヤン・コラーなどと共にチェコ黄金時期を支えた1人であった。ギリシャが奇跡の優勝を成し遂げたEURO2004では5ゴールを挙げ、大会得点王に輝く。ウェイン・ルーニーやルート・ファン・ニステルローイを抑えての受賞であり、当時のチェコ代表の調子の良さを反映する結果となった。

2017年からFCバニーク・オストラヴァに移籍し、現役続行にこだわった。在籍期間3年間で38得点を挙げており、キャリアの最後を飾るにふさわしい成績を残した。

かつてイケメンだった顔は、衰えが隠せず、シワも増えた。リバプール時代の顔を思い浮かべていたため、近年のバロシュを見たときは少しショックだった。それでも、よく見るとイケメンだった当時の感じさせる要素も…

今後どのようなキャリアを望んでいるのか、現時点ではわからない。どんな道を選択したとしても、活躍を祈っている。そして、いつか、OBマッチでアンフィールドに舞い戻ってくることを期待してやまない。

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