チアゴ・アルカンタラ論争に終止符 – 元バルセロナMFは”4年契約”でリバプール加入へ

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thiago - to LFC 移籍

今夏ずっと話題の中心にいたチアゴ・アルカンタラ。バイエルン・ミュンヘンのチャンピオンズリーグ制覇に大きく貢献し、スペイン代表でも中心選手に成長したチアゴはリバプール移籍報道が過熱していたものの、移籍金を巡り双方で相違があったため、しばらく進展がないまま刻が流れた。

その報道もまもなく終わりを告げる。リバプールがバイエルン・ミュンヘンの設定した移籍金2500万ポンド(約35億円)を支払う形で決着を迎えたようだ。明日に控えたブンデスリーガ開幕前までに結論を出したかったドイツ王者が交渉を急ぎ、今週月曜日からクラブ間交渉が本格化した。2000万ポンド(約28億円)が移籍金となり、リバプールの成績によって残り500万ポンド(約7億円)が追加で支払われる。

今年5月まで契約延長に向けた交渉がなされていたが、スペイン代表MFは心変わり。新たなチャレンジを求めて、延長せずに退団する道を選んだ。かねてからリバプールとチアゴの相思相愛は伝えられており、チャンピオンズリーグ決勝後すぐに決まると思っていただが、意外に長引いた印象だ。

半年までは自由にクラブと交渉でき、1年後にはフリーで獲得できるボスマンプレーヤー。リバプールにとっては、半年間置いて、選手個人と交渉する選択肢も頭にあったはずである。また近年の補強ポリシーは若手選手を割安価格で獲得する、もしくは大金を使い補強必須ポジションにピンポイントで獲得する2通りのみ。

現時点での中盤を考えると、ジョーダン・ヘンダーソンをはじめ、ジョルジニオ・ワイナルドゥムやファビーニョ、ナビ・ケイタら実力者が揃っており、絶対的に必要なポジションではなかったはず。それでも3000万ユーロを支払うと決めた背景には、チアゴの実力と経験値がクラブをさらに前進させると自信を持っている証拠だ。

インサイドハーフや守備的MFとしてプレーできるチアゴは、おそらくワイナルドゥムのポジションでの起用が予想される。一方で、ファビーニョをセンターバックにし、守備的MFで起用するのも面白そう。創造性が高いパスセンスを持っており、がっつり引いた相手にショートカウンターが発動せず苦戦するリバプールには効果的な補強となる。

心配事は選手の放出。ただでさえ熾烈な競争が待ち受ける中盤のスタメン争いに、世界的名手が加わった。それにより弾かれる選手も出てくるはずだし、不満を漏らす選手も出てくる可能性がある。事実ワイナルドゥムにはバルセロナが興味を示し、契約期間も残り1年を切っている。ナビ・ケイタにも移籍の報道があり、市場が閉まるまでにニュースがあるかもしれない。

いや、前向きに考えよう。トップチームの補強となると、ギリシャ代表DFコスタス・ツィミカス以来2人目。主力の放出もなく、着実にステップアップしており、相互理解も進んでいる。そこにスペインからマエストロが加わり、戦力はさらなる強化を迎えた。

プレミアリーグ初挑戦となるチアゴが適用するか注目しつつ、チアゴのパスから勝利を掴む瞬間を目撃したいところ。そして、確実に期待に答えられる実力を有している、いや、絶対に活躍してくれる。

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