昨シーズンには、主力センターバックが相次いで長期離脱してしまったリバプール。危機的状況を救ったのが、ナサニエル・フィリップスとリース・ウィリアムズ。ローン移籍で加わったオザン・カバクと共に、最終ラインを支え続けた。
シーズンを通して19試合に出場したイングランドU-21代表センターバックは、チャンピオンズリーグでも6試合に出場し、成長の1年となった。カバクの負傷もあり、リーグ終盤には5試合連続で出番を得ると、3位フィニッシュに大きく貢献。
今季は主力組が復活し、イブラヒマ・コナテが加入し、ポジション争いが熾烈を極める。退団濃厚と言われたナサニエル・フィリップスも残留となり、実質6番手まで序列が下がってしまった若きディフェンダーは、1年間のレンタルを決断。今シーズンは移籍先スウォンジー・シティでの飛躍を誓う。
同じタイミングで2026年までの契約延長に合意しており、コーチ陣からの評価は依然として高いまま。ファーストチームでの経験を積める機会を得た同選手は、新天地でインタビューに応えており、興奮を隠しきれない心境を吐露している。
「ワクワクが止まらないね。クラブや監督について良いことしか聞いたことがなくて、ここに来れてほんとに嬉しい。」
「しっかりと良い結果を出して、チームを前進させたいと思っている。」
「何人かとも話したけど、プレースタイルや場所がお気に入りだと話していたし、歴史を持つクラブだね。」
「チームのプレースタイルが好きだからこそ、このクラブに加入したいと熱望していた。来シーズンに向けて、素晴らしい経験になると信じているよ。」
「僕にとって、昨シーズンは重要だった。センターバック全員が負傷した昨シーズンのような状況には、僕を含めて誰も準備できていなかった。」
「最後の5試合は取りこぼしが許されない中、好パフォーマンスを発揮できれば、自分の糧になると確信していた。」
「一生に一度の経験になったし、学んだことをこのチームで発揮したいね。優れた選手たちとも対戦し、毎試合異なるチャレンジに挑んできた。その経験をここで披露したい。」
「スウォンジーでは、レギュラーとしてサッカーをプレーできることを楽しみにしているよ。」
かつては現シェフィールド・ユナイテッドFWリアン・ブリュースターが半年間のレンタルにも関わらず、22試合11ゴールと大爆発。その後はポテンシャルが開花せずに燻っているが、成功例のひとつとして扱われる。
ウェールズ拠点のクラブでの好成績により、多くの移籍金をリバプールに残したイングランドU-21代表FWのように、スウォンジー・シティに欠かせない選手へと成長して欲しい。そして、移籍金ではなく、パフォーマンス面で数年後にはリバプールのディフェンンス陣を引っ張る存在になってもらいたい…