サラリーキャップの問題により、揺れに揺れた今夏のバルセロナ。長年チームの顔として引っ張ってきたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが涙ながらに退団を発表。高給を受け取るアントワーヌ・グリーズマンがアトレティコ・マドリードへ移籍。
ただし、同じく給与の高いフィリペ・コウチーニョやウサマン・デンベレ、サミュエル・ユムティティらには買い手が付かず、財務を助けるには至らなかった。
ジェラール・ピケらが減俸を受け入れたことで、オランダ代表FWメンフィス・デパイやスペイン代表DFエリック・ガルシアら新加入選手を登録できるようになった。スーパースターが去ったとはいえ、世界でも屈指のタレントを誇るクラブであることには変わりない。
しかし、チャンピオンズリーグではドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンに3失点で完敗。週末もホーム開催にも関わらず、グラナダ相手にまさかの引き分けと結果が伴わず、現時点でリーグ8位に沈んでいる。
『El Nacional』によると、グラナダ戦の直後にクラブの首脳陣が集まり、ロナルド・クーマン監督の去就を議題として話し合いが開催。新たに就任したジョアン・ラポルタ会長はすでに3名の監督をリストアップしており、元オランダ代表監督の周りが慌しくなってきた。
リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督の他に、アヤックスで監督を務めるエリック・テン・ハフ、元バルセロナでアル・サッド監督のシャビの3名が次期監督候補に挙がっており、近く監督交代がなされる可能性が高まってきた。
2024年までリヴァプールと契約を結ぶドイツ人指揮官の招聘は難易度マックス。オーナーやサポーターとの関係値も強固なクロップ監督を契約満了前に連れてくるのは難しく、確率は限りなく低い。よって、バルセロナは他の監督の優先度を高める必要がある。
同紙によると、シャビ監督が最も選手から望まれている存在としている。カンテラで育ち、クラブ事情にも精通しているバルセロナ・レジェンドに帰還はサポーターたちにとっても歓喜の瞬間になり得る。
ただし、2017年からオランダの強豪クラブを率いるエリック・テン・ハフ監督が就任レースをリードしている。クライフイズムの継承者に相応しく、ライアン・グラフェンベルフやドニー・ファン・デ・ベーク、マタイス・デ・リフトら若く将来性に富むオランダ代表プレーヤーたち獲得にも弾みがつくと考えているようだ。
なお、クーマン監督が解任された場合、次期監督が決まるまでの暫定監督として、ヨハン・クライフを父に持つジョルディ・クライフが就任するかもしれない。いまいち調子の上がらないバルセロナは、新たな指揮官招集に踏み切るのだろうか…?