バイエル・レバークーゼンでドイツ王者バイエルン・ミュンヘンにも劣らない戦いぶりを見せ、無敗優勝という偉業を成し遂げたシャビ・アロンソ監督。リバプールやミュンヘンでの指揮も噂されたが、今季からレアル・マドリードの指揮官に就任した。
大きな期待を抱かれ、カルロ・アンチェロッティの後任となった44歳のスペイン人指揮官だが、起用方法を巡って、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールとの関係悪化などもあり、チーム内での立場が揺らぎつつある。
これから巻き返しを図り、自身の理想とするチーム像を構築するため、アンフィールドに視線を向けている。スペイン紙『Defensa Central』によると、アロンソ監督はリバプールのイブラヒマ・コナテとフロリアン・ヴィルツの獲得を強く望んでいるようだ。
アロンソがレバークーゼンで成功を収め、レアル・マドリードに持ち込んだ戦術は、高度な「可変性」と「ポジショナル・プレー」の融合。試合状況に応じてフォーメーションを自在に変化させ、ビルドアップ時には最終ラインで数的優位を作り出す。このシステムを機能させる上で、コナテとヴィルツが持つ特異な能力は、アロンソの要求水準を完全に満たす。
まず、センターバックのイブラヒマ・コナテ。アロンソのシステムは、サイドバックやウイングバックを大胆に前進させるため、センターバックには広大なスペースをカバーする能力が絶対条件となる。
コナテの最大の武器は、その驚異的なスピードとフィジカルに裏打ちされた広大な守備範囲である。ハイラインの背後を突かれた際のリスクを、一瞬の加速と正確な判断で消し去る世界でも数少ないディフェンダー。
この夏にレアル・マドリードに移籍したイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドの裏にあるスペースや抜かれた後のリカバリーなどはアンフィールドで証明済みで、理想的なターゲットと言える。
今シーズンからリバプールに加わったフロリアン・ヴィルツについては、アロンソがレバークーゼンで指導した際の教え子であり、その才能を誰よりも深く理解している。トップ下やサイドハーフという従来の役割に収まらない、現代サッカーにおける最高の「ユーティリティ・クリエイター」としてピッチを支配する。
ボールを持った時の卓越したビジョンと、狭いスペースを打開するドリブル技術、そして何よりも決定的なチャンスを生み出す創造性にある。期待アシスト(xA)の数値は、欧州トップリーグの若手選手の中でも傑出しており、彼が作り出す攻撃の質の高さを具体的に示している。
アロンソの合理的ポジショニングの原則に基づき、ヴィルツは常にボール周辺で数的優位を作り出し、相手の守備ブロックを崩壊させる構造の中の自由を体現。偽9番、インサイドハーフ、そして左右のウイングと、アロンソのシステムにおける攻撃的なポジションをすべて高いレベルでこなすことを可能にする。
コナテについてはマドリード行きを希望しているとも言われ、2026年の夏にはフリートランスファーになるため、シャビ・アロンソ監督がオーナー陣を説得できれば獲得は現実になり得る。しかし、すでに争奪戦から撤退しているとも伝えられており、その去就は常に話題に挙がっている。
一方、ヴィルツはチャンスはない。法外な金額で獲得しており、次世代のチームの中心として期待を寄せていることから売却する未来はあり得ない。5年後くらいにコナテ同様に契約問題に直面した場合には移籍の可能性も浮上するが、現時点では現実味のないストーリーだ。
はたして、2年連続でリバプールからマドリードに移籍金なしで選手が移ることはあるのだろうか…?
