リバプールアカデミー出身で、早くからクロップ監督含め首脳陣から才能を買われていた逸材。2016/17シーズンのプレシーズンでトップチームに帯同すると、2017年11月には弱冠17歳でプレミアリーグ出場、同月カップ戦でリーズとの試合に出場し、マイケル・オーウェンが持っていたクラブ最年少得点記録を更新。トレント・アレクサンダー=アーノルドと共に、クラブの未来を背負う選手として大きな期待をかけられていた。
トレントが順調に成長し、いまやプレミアリーグ屈指の右サイドバックとして名を馳せる一方で、ウッドバーンは昨年のローン移籍失敗などもあり燻っている。現在はオックスフォード・ユナイテッドにローンしており、11試合にスタメン出場し、試合経験を積んでいる。(*直近はケガのため戦線を離脱している。)
まだまだ期待できる?
果たして、リバプールでの未来に希望は持てるのだろうか。もちろん、オックスフォードで結果を残すことを大前提として、2016年から毎年プレシーズンに呼ばれている過去がある。それだけリバプール首脳陣の信頼は厚い。また、デビューした左ウイングだけではなく、2019年夏はミッドフィルダーに挑戦するなど、ポジションを変えて覚醒を期待している。
さらに、マネとサラーあたりの控えがまだ確立されていない。オリギやシャキリも控えとして名を連ねるものの、継続的な控え候補としては物足りない。つまりは、ウイングポジションにおける席は空いている状態。ララーナに移籍の噂が絶えず、ミルナーも年齢を考えると枚数を確保しておいたい思惑もあるだろう。
懸念点
攻撃センスや試合を読む目などは優れているが、気になるのは守備的な強度さ。ミッドフィルダーで出場するためには、無尽蔵のスタミナで相手にプレスをかけ、ポジションを的確に埋めていく。守から攻、攻から守の切り替えを激しく、永続的に繰り替えし続けるゲーゲンサッカーに対応できるのか?
ウイングには得点力を求めるクロップ。ミッドフィルダーでは、シャキリが出番を得られないように、攻撃的な選手を入れてバランスが崩れることを仕切りに嫌うクロップはウッドバーンにどのような役割を与えるのかは注意深く経過を追っていく必要がある。
個人的には、ウッドバーンがブレイクして、リバプールのトップチームで活躍することをただただ祈っている。