ティモ・ヴェルナーを逃しても気にならない…スウォンジーで輝くブリュースターに抱く期待

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再開後ゴールを決めるブリュースター レンタル

クロップの評価も高く、ヴェルナーのリバプール入りの可能性に胸を踊らせていたサポーターも多かった。本人もリバプール移籍を匂わせる行為もあり、相思相愛に思われた関係にチェルシーが割って入った。

チェルシーのビジネスは円滑だった。4750万ポンド(約64億円)と言われる移籍金で合意し、個人との交渉も早々に取りまとめた。コロナの影響もあり、ビフォー・コロナに計画していた補強プランの変更を余儀なくされたリバプールには大きな痛手である。

アダマ・トラオレにターゲットを変更との報道もあるが、守備に奔走できるタイプでないトラオレはクロップの望む選手とは言い難い。加えて、移籍金も高額になることが予想される。フロントスリーの負担を軽減させる同等レベルのストライカーないしウインガーの獲得は、リバプールにとって、もう一段階ステップアップするためには不可避。

スウォンジーで武者修行中のリアン・ブリュースターが、そんな難題に解決策を提示してくれるかもしれない。ローン移籍決定以降、チャンピオンシップではあるものの、12試合に出場し、6ゴールと活躍を見せているのだ。再開後のミドルズブラ戦でも早速2ゴールを記録し、体のキレを維持している。

飛躍の年を迎えるために

基本センターフォワード(CF)での出場であり、リバプールで言えば、ロベルト・フィルミーノが君臨するポジション。前でボール収めつつ、前線で味方を生かすパスセンスが必須であり、リバプールにおけるCFでの役割はブリュースターの強みを存分に発揮できない。

抜群のスピードや得点への嗅覚を最大限活かすには、やはりウインガーとして、フィルミーノと絡みながらゴールを狙う。つまり、サラーやマネのようなプレーが求められる。本来であれば、ここにヴェルナーというオプションを置きたかったが、逃してしまったものはしょうがない。

全体的な能力値では、マネやサラー、ヴェルナーに遠く及ばない。ただ、要素を絞り、明確な役割を与えてあげれば、十分に活躍できる逸材である。チャンピオンシップでの経験と自信を手に入れ、プレミアリーグでブレイクのシーズンとなる可能性も大いにある。

ローン移籍前にもトップチームでプレー経験はあったが、いまいちインパクトが残せなかった。スピードやゴール前だけでなく、相手を外すポジショニングやスピードの緩急をスウォンジーで向上させつつ、周りを活かす、そして自分を生かすパスや動きを開幕直前のキャンプでフロントスリーから吸収できれば、本格的な点取家として開花する時を迎えるだろう。

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