ダニー・イングスがプレミアリーグ得点王!?現実味がますます増す、驚異的な決定力

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ダニー・イングス タイトル

リバプールファンならば嫌いな人はいない。むしろ、好きな人が大半を占めるダニー・イングス。2015年、バーンリーでの活躍が認められ、リバプールに引き抜かれ、輝かしい未来が待ち受けているように思えた。ただ、現実はそうはいかなかった。度重なる大ケガに悩まされ続け、ピッチに立つこともままならない。3シーズンの在籍にも関わらず、途中出場含め17試合出場に留まった。

歴史の宝庫であるウィンチェスター出身フォワード(FW)は、ボーンマスユースで順調な成長を遂げ、日本のJ3に相当するEFLリーグ1に属していたボーンマスでトップチームデビューを果たす。ローン移籍を挟み、2011年にバーンリー移籍したイングスのキャリアは加速度的に飛躍していく。

J2レベルのチャンピオンシップ所属のバーンリーで得点を積み重ねる。2013/14シーズンには20ゴールを挙げ、プレミアリーグ昇格に導いた。翌シーズンもプレミアを舞台に11得点を積み上げ、バーンリーの躍進に大きく貢献し、契約満了に伴って、フリートランスファーでリバプール行きを決断する。規則に則り、バーンリーは補償金(約10億円)をのちに手にしている。

不運だらけのリバプール生活

ここから不運が始まる。加入シーズンに「左ひざの前十字じん帯断裂」、翌シーズンには「右ひざは深刻な軟骨の損傷」。ともに1年近く復帰までかかる大ケガで、2年連続でシーズンを棒に振る形になってしまった。それでも決して諦めず復帰のため、リハビリに励む姿勢はリバプールサポーターの心を打つ。

加えて、ダニー・イングスのプレースタイルがファンを魅了する。試合中はずっと攻守に走り回り、激しい当たりも苦にせず、チームのためにプレーできる稀有な選手。クロップサッカーにも順応し、イングランドサッカー好きから愛されるプレースタイルで、愛され度はますます増加していく。

しかしフィルミーノやマネ、スターリッジが君臨し、スタメンの座は得られない。それでも出番の時には、必須のプレーで活躍。クロップはじめ、選手からも愛されていた。

キャリア再構築への道

出場機会をなんとか得たいイングスは、控えに甘んじるのではなく、サウサンプトンへのローン移籍(買取義務付き)。大きなケガすることなく、シーズンを通して活躍。初年度は7ゴールを決め、上々の成績を残した。完全移籍となった今シーズン、イングスの決定力が止まらない。

開幕2戦目古巣リバプールとの対決で今シーズン初ゴールを決めると、コンスタントに決め続ける。圧巻は第12節エバートン戦から第16節ニューカッスル戦まで5試合連続得点。1試合での固め取りがないものの、3試合連続ゴールを2回記録するなど、得点していない試合を探すほうが難しい。

2020/6/30時点でプレミアリーグ18ゴール。得点ランキングでジェイミー・ヴァーディー(19得点)に次ぐ、堂々の2位。オーバメヤンやサラーが1ゴール差で3位、アグエロやマネ、ラウル・ヒメネスなど錚々たるストライカー陣が得点王を虎視淡々と狙っている。

今後上位クラブとの対戦も多く、スケジュールもタイトで万全の状態では臨めないだろう。それでも、各試合で1ゴールずつを積み重ねつつ、ブライトンやボーンマスなど下位相手に複数得点が奪えれば、ゴールデンブーツに輝くダニー・イングスが喜びのインタビューに答える場面がやってくる。

もちろんサラーやマネにふたたびゴールデンブーツに獲得して欲しい反面、イングスに個人賞を贈りたい気持ちもまた非常に大きい。

【今後の試合日程】

7月6日   マンチェスター・シティ

7月10日 エバートン

7月14日 マンチェスター・ユナイテッド

7月16日 ブライトン&ホーヴ・アルビオン

7月18日 ボーンマス

7月26日 シェフィールド・ユナイテッド

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