遡ること5年前。2015年7月にレジェンドがリバプールを離れる決断を下した。それに伴い、ジョーダン・ヘンダーソンがキャプテンを引き継ぎ、リバプールにとって、名称変更後で初めてのプレミアリーグ王者に輝いた。
昨シーズンのチャンピオンズリーグ。今シーズンのスーパーカップ、クラブワールドカップに続いて、4つ目のトロフィーを掲げることになる。リバプール史でも稀に見る成功を収めたキャプテンだが、スティーブン・ジェラードとの比較を嫌い、タイトルを獲得したからといって、ジェラードという存在を超えたことにはならないと強調する。
「キャプテンを引き継いだ当初から話してきたけど、誰がキャプテンになろうと、チームがどれだけタイトルを手にしようが、誰もスティーブン・ジェラードに代わることなどできない。」
「ジェラードに取って代わるのではなく、クラブのために自分できるベストを尽くすことが大切で、僕は常にベストを出し切るために戦ってきた。」
ヘンダーソンは先週金曜日にジェラードと会話。20年近くリバプールを引っ張り続けたレジェンドにプレミアリーグ制覇を報告し、その功績を称えた。
「この優勝は決して選手やファンだけのものじゃない。これまでクラブに多大な貢献をしてきたジェラードやケニー・ダルグリッシュも称えられるべきだ。ジェラードがどれだけプレミアリーグのタイトルを待ち望んでいたのか、痛いほどに分かるからね。」
「2014年はやり切れない気持ちだった。優勝目前まで迫っていたのに、ジェラードのために勝てなくて…心に大きすぎる穴がぽっかりと空いた気分だった。」
リバプールが今週木曜日にライバル、マンチェスター・シティの本拠地に乗り込む。今季こそ調子の上がらなかったマンCだが、来季は必ずタイトルを狙ってくるし、他のクラブも脅威になると警鐘を鳴らす。
「マンチェスター・ユナイテッドも強いし、チェルシーは最近良い補強をして、さらに強くなるだろう。ポテンシャルの高い若手も多く、フランク・ランパードも見事な仕事をしているよ。シティも強力だし、それ以外のチームだって上位に食い込むために努力を欠かしていない。」
「だからこそ、常に求めて、常に走り続けないといけない。ここまでは成績が残っているし、昨年はチャンピオンズリーグを勝ち取れた。来シーズンだって、たくさんのタイトルを追い求めたいね。」
補強の目玉にも思えたティモ・ヴェルナーをチェルシーに掻っ攫われ、中断期間の影響で補強活動も縮小傾向にある中、現有戦力を軸に、若手やピンポイント補強を敢行し、プレミアリーグ連覇を目論むリバプール。今季の調子を維持しつつ、ポイントで補強ができれば、プレミアとチャンピオンズリーグのダブル制覇も夢ではないかもしれない。