2020年7月11日、アンフィールド。バーンリーを迎えたリバプールのスタメンには、19歳の2人が名前を連ねた。リーグ再開後のエバートン戦を除き、途中交代含めすべての試合に出場しているネコ・ウィリアムズ。そしてもう1人が、先日アストンビラを相手にプレミアリーグ初ゴールを決めたばかりのカーティス・ジョーンズ。
前半にはリバプールで一番の走行距離を記録し、何度となくシュートチャンスを迎えるも、なかなかゴールという結果に結びつ得られず、チームは2人が交代直後に同点弾を浴び、そのままドローで試合を終えた。ヘンダーソンやミルナーを欠き、プレミア優勝を決めていることからも、激しさを維持できずに勝ち点2を落とした格好となった。
カイ・ハフェルツやフィリペ・コウチーニョ、チアゴ・アルカンタラ…タブロイド紙リバプールの補強の噂を毎日のように掻き立てる。むろん、全員世界的にも優れたクリエイティビティを有し、いまのリバプールに欠けている中盤での創造性を加えるだろう。
元リバプールで、若かりし頃のスティーブン・ジェラードともプレー経験のあるダニー・マーフィーは、カーティス・ジョーンズの活躍ぶりに非常に感銘を受けたようだ。
「ジョーンズは中盤でプレーし、得点を決めるために、何度か見事なランで得点を狙えるエリアに入り込んでいた。両足でのボールコントロールに優れ、パスやドリブルをするべきタイミングを心得ている。」
「彼はクリエイティビティを持ち、完成されている。最高のパフォーマンスではなかったけど、少し運がなかった。プレミアリーグ初先発にしては、このレベルで必要なクオリティを示したね。」
「素晴らしいプレミアリーグデビューだった。リバプールはジョーンズのおかげで移籍金を節約できる…これは確かだね。」
運動量高く攻守に走り回り、中盤では相手センターバックと中盤の間に中途半端な位置取りでボールを引き出し、前線にも飛び出してシュートを狙う。周りとの連携やポジショニングには改善の余地ありだが、一定のパフォーマンスを見せたカーティス・ジョーンズ。
マーフィーの発言通り、アダム・ララーナがチームを去り、中盤の核となるヘンダーソンとワイナルドゥムがそれぞれ30歳を迎える年だけに、シーズンを通しての激しいプレッシングからの流麗な攻撃を維持できるか不安がよぎる。
そこを埋められる可能性がジョーンズには十分感じられ、ハフェルツやチアゴに給与も含めて大金をつぎ込む必要はないのかもしれない。監督としては、チームの厚みが暑すぎることに越したことはないのだが…