ジョルジニオ・ワイナルドゥムが契約延長しなかった場合…最悪のシナリオで考えうる代替になるかもしれない4選手

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ワイナルドゥムの代役 チーム

ニューカッスルから加入後、試合終了まで走り続けられる無尽蔵のスタミナと的確なポジショニングで中盤の競争に打ち勝ち、不動の先発として君臨するジョルジニオ・ワイナルドゥム。ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレインが加入後もがっちりポジションを確保。

ゲーゲンプレスを形成する上で欠かせないピースだが、契約延長の交渉が進まない。来年6月までとなった現行契約の延長を試みるリバプールだが、なかなか合意に至らず。新たなリーグへの挑戦も検討していると報道され、クラブは売却か延長の交渉かの選択が迫られている。エムレ・チャンのようにフリーでの移籍は避けたいリバプールにとって、難しい局面。

仮にリバプールがオランダ代表MFを売却する場合、中盤の戦力がガタ落ちすることは必須。現有戦力が穴を埋める可能性も高い、それでも新戦力への期待は否定できない。そんなワイナルドゥムの抜けた部分を補えるであろう選手を4名ご紹介したい。

チアゴ・アルカンタラ

Thiago

数ヶ月に渡り、移籍の噂があがり続けるスペイン代表MF。バルセロナのカンテラ出身で、バイエルン・ミュンヘンへの移籍で世界での有数のMFへと成長を遂げた。ペップ・グアルディオラも認める能力を有し、国内リーグ優勝含めタイトル獲得経験も非常に豊富。

最大の魅力は、パスセンスとポジショニング。後方からの組み立てやロングフィードもでき、ペナルティエリア付近からもスルーパスでチャンスメイクも可能。29歳と年齢が高いのは気になるが、今シーズンも主力として活躍。ドイツでは232試合31ゴール37アシストという輝かしい数字を残す。

現契約が来シーズンまでとなり、契約延長も拒否。新たなチャレンジを求めるチアゴは、プレミアリーグを優先に考えている。さらには、王者リバプールを最優先に検討し、クロップの指揮を受けたい思いを隠さない。クロップ監督も実力を認めており、交渉自体は進んでいる模様。ただ、バイエルン・ミュンヘンの要求額2700万ポンド(約37.8億円)の支払いに前向きでなく、さらなる値引きを狙っている。

プレミアリーグへの適応は問題ないだろうが、ワイナルドゥムの代役となると少し疑問符は残る。それでも、頭の良い選手なだけに、ゲーゲンプレスを理解し、的確なポジショニング能力で、ワイナルドゥムとは違った強みを発揮してくれるはずだ。

移籍金:2700万ポンド(約37.8億円)

マルセル・ザビッツァー

Marcel Sabitzer

昨シーズンはチャンピオンズリーグのトッテナム戦で見事なゴールを決め、注目を集めたオーストリア代表MF。2014年にRBライプツィヒに移籍して以来、レッドブル哲学が埋め込まれたサッカーで育ってきた。

サディオ・マネやナビ・ケイタ、南野拓実とRBライプツィヒもしくはRBザルツブルグでプレー経験のある選手は多く、高速カウンターを重視する両クラブの哲学は、リバプールのそれと似通っている。ザビッツァーも闘志溢れるプレーを披露し、ピッチ全体を走り回る。

右サイドMFが主戦場であるが、CMF(セントラルミッドフィルダー)での起用も近年は多くなってきている。クロスやパスでチャンスを作り続ける一方で、圧倒的なキック力で叩き込むミドルは圧巻で、自らも得点をあげられる。RBライプツィヒでは186試合43ゴール34ゴールとチアゴにも劣らない数字を残している。

噂レベルだが、トッテナムやアーセナル、ACミランなど各国強豪が動向を伺っており、獲得レースが激化する恐れがある。3000万ポンド(約42億円)とも言われる市場価値が競争により吊り上げられる可能性は否めない。ナビ・ケイタなど主力級が揃う中で、大金を費やすことは非現実的だが、ゲーゲンプレスに適応する人材であることは否定の余地はない。

移籍金:3000万ポンド(約42億円)

ドニー・ファン・デ・ベーク

Donny van de Beek

リバプールが見事ヨーロッパ王者に輝いた2018/19シーズンのチャンピオンズリーグで躍進したアヤックスを支えたオランダ代表MF。育成に定評があるアヤックス下部組織出身で、昨年もフレンキー・デ・ヨングやマタイス・デ・リフトとともに移籍濃厚と思われたが、残留した経緯がある。

今シーズンも変わらず主力としてチームを牽引し、37試合10ゴール11アシストを記録。ワイナルドゥムよりも攻撃的な選手であり、トップ下のような位置取りをすることが多く、DFとMFの間のポジションから攻撃を組み立てる一方で、前線に飛び出し得点も奪う。運動量も豊富で、守備時も献身性と適切なポジション取りで自由に攻撃をさせない役割も担う。

23歳の逸材を強豪クラブが放っておくわけなく、マンチェスター・ユナイテッド含むクラブが獲得に乗り出している。ただでさえ移籍金が高い上で、競争レースが激しくなれば、より高額になっていく。現時点でリバプールがこの移籍金を出せるとは思えないが、加入となれば今後5年以上は安泰だ。

ポジションとしてはワイナルドゥムに近く、持っている能力も最も近い。さらには同郷。可能性は限りなく低いが、クロップサッカーで躍動するファン・デ・ベークの姿は容易に想像できる。

移籍金:4400万ユーロ(約57.2億円)

カーティス・ジョーンズ

カーティス・ジョーンズ

FAカップのエバートン戦で決めたゴールが、FAカップのベストゴールに選出されたばかりの地元リバプール出身MF。リーグ再開後はトップチームに帯同し、プレミアリーグ初ゴールも奪った期待の若手である。

トップレベルでの経験値やフィジカル面で不安を残すため、すぐさまワイナルドゥムの代役としての起用は難しいだろう。それでも、繊細なボールタッチや絶妙なポジショニングで魅了するスカウサーには期待せざるを得ない。

他の選手と同様に、パスでチャンスを演出することもできるし、自らゴールに迫ることもできる。ワイナルドゥムほどの強さはなく、特に守備時の粘り強さは課題。フィジカルを強化しつつも、攻守における瞬時の選択のセンスを磨いていけば、十分にプレミアリーグで通用する選手になり得る。

今シーズンは勝負の年になるはずだ。仮に中盤に新戦力が加わった場合でも、トレーニングで価値を示して出場機会を勝ち取り、ピッチで満足いくパフォーマンスが求められる。主観だが、リーグ再開後の中盤においてはアレックス・オックスレイド=チェンバレインよりも目立っており、”チェンボ”をウイングへと追いやれるかどうか見所である。

移籍金:なし

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