フィルジル・ファンダイクとジョー・ゴメスと主力センターバックが長期離脱。さらにジョエル・マティプも度重なる負傷に悩まされ続け、ファビーニョがフル稼働で守備陣を支え続けている。若手陣も奮闘しているものの、物足りなさは否めない。経験値も必要なポジションなだけに、リース・ウィリアムズらに強固な守備を求めるのは酷だろう。
今冬での新たなセンターバック獲得が必須に思われてが、先日ユルゲン・クロップ監督がパンデミックによる世界情勢の変化によって、移籍市場にも難しさ生じている事実を吐露している。獲得を否定したわけではないため、獲得する可能性はゼロではない。
ダヨ・ウパメカノやベン・ホワイト、ダビド・アラバら即戦力候補が数多く報じられている中、リバプールはフランス・リーグアンで活躍している若手DFロイク・ベードに注視しているようだ。所属するRCランスでは、弱冠20歳ながらスタメンを務め、今シーズン16試合に出場している。
1m91cmと高身長で、空中線に強く、対人守備でも相手に競り負けない。身長に似合わず、足も速く、身体能力に恵まれている。さらには、ボールコントロールも苦にする様子をみせず、そのまま前線にドリブルで上がることも厭わない。正確なロングボールも蹴れ、まさに現代的センターバック。
報道によれば、ロイク・ベード本人は移籍に前向きであり、リバプール含めACミランなどのビッグクラブがこぞってスカウティングしているそうだ。リバプールは慎重に成長を見守っており、獲得オファーについても検討している。
今月に獲得となると、即戦力ではないため、希望していた選手とは言い難い。それでもファビーニョに何があるかわからないため、救世主になり得る可能性はある。それでも、ゴシップの臭いがプンプンするため、実現性は低いという印象を受ける。
同国ル・アーヴルACから昨年夏に加入したばかりで、クラブ側も主力CBをシーズン途中で放出したくはない。あるとすれば、来年夏の移籍市場になるはず。他の獲得候補と比べ、安価での獲得が可能であり、お財布にも優しい。
現実的には、来年には30歳となるジョエル・マティプの後継者。第3CBとして、ジョー・ゴメスが調子を落としたときの代役が、これまでの実績から鑑みて妥当な線だろう。そして、怪我がちのジョエル・マティプは昨シーズンのデヤン・ロブレンのように、緊急登板に備える布陣。
それでも、今夏であれば、大物センターバックの獲得もあり得ない話ではない。余剰人員を売却すれば、ジョー・ゴメスを加入直後から脅かす存在を補強できる見込みを残す。具体名で言えば、ダヨ・ウパメカノやベン・ホワイト。もしも、彼らのいずれかを獲得できたとなれば、ロイク・ベードの入団は立ち消える。
リバプールの移籍委員会が、この冬の移籍市場ならびにこの夏の移籍市場で、どのような決断を下すのか…いまから目が離せない!