2007年に期待の若手ウィンガーとして、アヤックスからリバプールに加わったオランダ代表FWライアン・バッベル。4年間の在籍で、146試合22得点18アシストを記録したものの、大きなインパクトを残せず、スタメンの座を確保するに至らず、2011年にホッフェンハイムへと完全移籍を果たした。
その後もパッとした成績を残せず、キャリアは下降線を辿っていた。それでも、2017年冬に加入したベシクタシュでサッカー人生を再構築に成功、オランダ代表に返り咲く。34歳となった今では、ガラタサライに在籍しており、昨シーズンは半年間、古巣であるアヤックスでもプレーした。
オランダ代表FWは、2011年にドイツへと新天地を求めた自身の決断を振り返り、キャリア最大の後悔と感じており、決して大成功とは言えないリバプールでの生活だったが、非常に快適なものであったことを吐露。
「ラファ・ベニテス監督とケニー・ダルグリッシュ監督のもと、約4年間リバプールで過ごした。ドイツで新興勢力だったホッフェンハイムでプレーするために退団したのは、僕のキャリアの中で最大の過ちだと、今では感じている。」
「退団した理由は、もっとプレー時間を確保したかった。オランダ代表に召集され続けるためにもね。でも、異なるリーグの違うクラブでプレーして初めて、リバプールのプレースタイルがどれほど強力だったかを実感したんだ。」
「アヤックスではとっても攻撃的なフットボールで育ち、そのプレースタイルが染み付いている。リバプールに移籍してからも、全く同じだった。ともにアタッキング・フットボールのDNAを持つクラブだね。」
「リバプールでは毎分楽しんでいたよ。幸運にも、ディルク・カイトがリバプールに在籍していて、たくさんサポートしてくれた。」
「偉大なクラブであるリバプールの選手は、常にスポットライトに照らされている。マンチェスター・ユナイテッド相手に決勝点を挙げた試合が、一番印象に残っているよ。」
驚異的なスピードとドリブルでサイドを切り裂き、得点力にも恵まれたライアン・バッベルだが、リバプールでのキャリアを頂点に下り坂。30歳を超えて、這い上がってきたウィンガーのリバプール愛を心底感じるインタビュー記事であった。