財政難に悩むバルセロナは、フィリペ・コウチーニョ売却を急いでいる。そして、給与支出を抑えるため、ロナルド・クーマン監督が熱望するリバプールMFジョルジニオ・ワイナルドゥム獲得を避け、自前の若手選手をトップチームに昇格させる代替策を検討している、と『Sky Sports』が報じた。
その選手の名前は、イライクス・モリバ。今シーズンはラ・リーガで5試合に出場しており、チャンピオンズリーグでもプレーした逸材だ。18歳にして、すでに身体が出来上がっている印象のミッドフィルダーであり、テクニックはカンテラ産だけに、お墨付き。ぺドリやアンス・ファティら若手が躍動しているクラブだけに、世代交代の波を止めたくない。
バルセロナ新会長に選出されたジョアン・ラポルタ氏がフィナンシャルを吟味し、決断を下す予定であるが、借り入れが膨らんでおり、割安で将来有望な選手でまかなう選択を選んだとしても不思議ではない。来年31歳になるオランダ代表だが、リバプールに対しても給与アップを求めていた背景から、安い週給ではスペインへの移籍を断念するかもしれない。
また、ラポルタ氏はかつてシャビやアンドレス・イニエスタ、リオネル・メッシらカンテラ出身者で世界を席巻した時代の再興を狙っており、将来的にクラブの中心人物になるだけのポテンシャルを兼ね備えるスペインU-18代表MFを辛抱強く育てる戦略に舵を切りたがっているとも報道しており、年齢面もバルセロナ移籍に際しての足枷になる可能性が出てきた。
リバプールにとっては、朗報中の朗報。首脳陣がワイナルドゥム残留を願っているのは、公然の事実であり、契約延長ともなれば、サポーターも歓喜するだろう。それでも、新たなチャレンジを求めているとも噂されるオランダ代表だけに、給与が下がってもバロセロナ移籍、もしくはインテル・ミランなど他のリーグへと旅立つ確率は依然として高いまま。
契約満了まで2ヶ月を切った現在。水面下でどのような交渉が行われているかは分からない。しかし、リバプールファンの立場から、残留を願ってやまない。はたして、ジョルジニオ・ワイナルドゥムはどういった選択を下すのか…目が離せない。