2021-22シーズン前半戦で、アストン・ビラは上位チームを脅かす存在として、好調を維持していた。ホームにリバプールを迎えた試合では、7得点と大爆発。昨季に降格が間近まで迫っていたクラブとは思えない変貌ぶりは、異例づくめのプレミアリーグにおいても驚きの存在となった。
クラブのエースであるジャック・グリーリッシュが戦線を離脱してからは攻撃の中心を失い、チームとしても安定感を欠いている。思い通りに結果を得られていないチームだが、昨夏ブレントフォードから新加入したFWオリー・ワトキンスは、34試合14得点4アシストと獅子奮迅の活躍を見せている。
ディオゴ・ジョッタの加入で前線が強化されたリバプールだが、サディオ・マネやロベルト・フィルミーノが得点力不足に悩まされ、チャンスを作っても勝ちきれない試合も多い。『Football Insider』によれば、さらなる攻撃陣の強化ならびにフロントスリーの世代交代を目論むプレミアリーグ王者が、イングランド代表FWワトキンスを補強リストに加えたようだ。
リバプール戦ではハットトリックを決めるなど、決定力は証明済み。前線からのプレッシングを苦にすることなく、豊富な運動量で試合終了まで得点チャンスを伺う。センターフォワード以外にも、両サイドのウイングで起用可能なユーティリティ性も併せ持ち、ゴールだけではなく、周りを活かすサッカーも展開できる。ユルゲン・クロップ監督の目指すスタイルにも完全にフィットする。
25歳と決して若手選手ではないが、今後5年間はプレミアリーグでトップレベルの実力を発揮できるだろう。しかし、たった1年で得点感覚に優れたストライカーを放出するつもりはなく、グリーリッシュにも常に移籍の噂が付き纏っており、多額の移籍金を要求されることが予想される。
財政面で苦境に立つサッカークラブにとって、不要な出費は避けたい。さらには、ジョルジニオ・ワイナルドゥムの退団に備えて、新たなミッドフィルダー獲得が最優先のリバプールにおいて、掛けられる資金は限られる。多くの在籍選手の売却を計画しているが、財政に苦しむクラブが多いため、望むほどの移籍金は得られない。
昨年に続きワトフォードFWイスマイラ・サールにも関心を示していると言われており、他にも若手ストライカー獲得の噂がメディアを賑わせている。とはいえ、すべてのニュースがゴシップネタの域を出ておらず、真意は不透明…昨年のポルトガル代表FWから2年連続でのフォワード獲得はあり得るのだろうか?