チャンピオンズリーグ出場権を懸け、プレミアリーグ最終節でチェルシー、リバプールとともに三つ巴の戦いを演じたレスター・シティ。リバプールが危なげなく勝利を手に入れた一方、チェルシーはまさかの敗戦で、レスターに大チャンスが転がり込んだ。
エースのジェイミー・ヴァーディのPKによる2得点で、2度にわたり試合をリードした。ホーム戦でもあり、そのまま勝利するかに思われた矢先、同点に追いつかれ、その後2ゴールを奪われ、最終スコア2対4で敗れてしまった。結果的に、リーグ戦5位で終え、ヨーロッパリーグへまわることになった。
シーズンを通しても最も長く4位以内をキープしていたものの、2年連続で僅差でチャンピオンズリーグを逃した。選手層の薄さからリーグ後半戦で成績が落ちてくるため、選手層に厚みを持たせたいクラブは今シーズンの後半をリバプールで過ごしたトルコ代表DF獲得を目指している。
買取オプションが行使されない見込みで、シャルケへのローンバックする。しかし、ブンデスリーガから降格したシャルケはカバクの売却を急いでおり、残留させる意向はない。選手本人も退団を望んでいると言われ、プレミアリーグやブンデスリーガへの移籍が既定路線となっている。
リバプールでは13試合に出場しており、次第にリーグの特色にも慣れ始めており、最近は安定したパフォーマンスを見せていた。フィルジル・ファンダイクやジョー・ゴメスら主力センターバックとの差はまだまだあり、RBライプツィヒからイブラヒマ・コナテも加入する予定で、十分すぎるセンターバック陣容が整う。
評価を上げることに成功した元ガラタサライDFには、複数クラブが関心を示していると言われている。ニューカッスルなども獲得を狙っているとも報じられるなか、ミラクル・レスター時代の主将ウェズ・モーガンが現役引退するレスターには、ジョニー・エバンスやウェズレイ・フォファナ、チャグラル・ソユンクと争えるセンターバックを加える必要性がある。
1800万ポンド(約25.2億円)の移籍金は年齢や実績を考えると、比較的安価。半ば投げ売りとも言える金額だけに、資金力が潤沢ではないレスターのお財布にも優しい。プレミアリーグ経験があり、高いポテンシャルも有するプレーヤーで、同クラブの補強プランにも合致している。
同じくトルコ出身で、代表でも時間をともに過ごすチャグラル・ソユンクが在籍しているのも、魅力的な要因になり得る。若手育成にも定評があるクラブでもあり、自身の強みを引き出してくれる。客観的に考察するに、オザン・カバクにとっては最高の環境になるかもしれない。
リバプール残留希望を吐露しており、オプション行使にも値するプレーぶりを見せただけに、多くのサポーターが否定的な意見をSNSに投稿するほど。イングランドであれ、ドイツであれ、来シーズンもトップリーグで活躍する姿を拝みたい…