プレミアリーグ最終節は順位が目まぐるしく変わる展開となった。一時はトッテナム・ホットスパーをリードし、4位確保に近づいたレスター・シティだったが、最終的には2点差で敗戦。リバプールが勝利で3位に入り、同じく敗れたチェルシーが勝ち点差1でチャンピオンズリーグ出場権を手に入れた。
2年連続ギリギリで4位以内から転落したレスターだが、実力は誰もが認めるところ。事実、今シーズンで最も長く4位以内をキープしたのがレスターであり、毎年主力を引き抜かれているなかで、見事な成績を残し続けている。34歳のジェイミー・ヴァーディは衰えが隠せず、元キャプテンであるウェズ・モーガンが現役引退を表明するなど転換期を迎えている。
そんなチームにおいて、ナイジェリア代表MFウィルフレッド・エンディディとともに中盤を引き締め続け、攻撃面でも効果的なパスと組み立てで支え続けたのが、ベルギー代表MFユーリ・ティーレマンス。『Het Nieuwsblad』によると、頼れるミッドフィルダーに対して、リバプールが関心を示す可能性を伝えている。
今季チーム最優秀選手にも輝き、FAカップ決勝では綺麗な弾道の見事すぎるミドルシュートで、タイトルをもたらしたミッドフィルダーには、マンチェスター・ユナイテッドやスペインから関心が絶えない。レスターがベルギー代表MFを手放す覚悟を決めたときには、ジョルジニオ・ワイナルドゥムの後任を探すリバプールが加わる、と同紙は予想している。
今シーズン38試合6ゴール4アシストと数字的にも素晴らしく、安定的に好パフォーマンスを披露し続けた。2019年1月に半年間のローン移籍、2019年夏には完全移籍でモナコから加入した同選手は、スカウティングが優勝なクラブにおいても最高級のヒットとなっている。
そのため、レスター・シティが同選手を売却する可能性はほぼないに等しい。引き抜くにしても、相当な移籍金を提示しなければいけない。気がかりなのは、2023年までの現行契約を延長するための交渉が思い通りに進んでいないこと。来年になれば契約満了の可能性も出てくるため、売却するのであれば今夏、もしくは来年冬になるだろう。
一方、リバプールはブライトンMFイヴ・ビスマを最優先に交渉を行っている。代理人との話し合いが持たれたとの情報もあり、現段階でターゲットを変更するのは考えにくい。しかし、ユーリ・ティーレマンスは最高の選手であり、貴重な戦力になることは間違いないだけに、期待だけは抱いておきたい。
シーズンも終わり活発に動き始めた移籍市場。監督人事も含めて、すでに大きな動きも正式に発表されており、また新型コロナの影響で財政悪化に苦しむクラブが多い異例のマーケットにおいて、通常ではないことが起きても不思議ではない。
プレミアリーグ奪還を目指すリバプールがベルギー代表にターゲットを切り替える確率はあるのだろうか?ユーリ・ティーレマンスに限らず、有望なプレーヤーのリバプール入団の吉報を待ちたい…