レンタル先のカーディフ・シティで7ゴール12アシストとチャンピオンシップで大活躍を見せ、自身の能力の高さを改めて証明してみせたウェールズ代表FWハリー・ウィルソン。左足から繰り出される正確なパスやクロス、そしてプレースキックで相手を恐怖に陥れる。
ユーロ2020に臨むウェールズ代表にも選出されたハリー・ウィソンだが、クラブレベルではローン移籍を繰り返しており、落ち着かないシーズンを毎年過ごしている。カーディフでの躍進もリバプール首脳陣を説得するには至らず、今夏での売却が視野に入れられている。
1500万ポンド(約21億円)のオファーがあれば、放出を容認する構えを見せるリバプールには、昨シーズンのローンで過ごしたカーディフ・シティやリーズ・ユナイテッドが関心を抱いていると報じられてきた。
しかし、プレミアリーグ昇格初年度で堂々と戦い抜いたリーズ・ユナイテッドが、ウェールズ代表FWから手を引いた、と『Football Insider』が伝えている。マルセロ・ビエルサ率いるクラブは、他の攻撃的選手へと興味が移っており、移籍先の候補がひとつ減った形となった。
2023年まで契約を残すウィンガーには、カーディフ・シティも興味を示しており、公言すらしている。ただし、1500万ポンドもの移籍金を支払うことができず、ローン移籍ないし移籍金の減額を望んでいる。
一方、リバプールは同選手の現金化を最優先に考えているとされ、まずは要求金額で買い取ってくれるクラブを探し続けることになる。ダービー・カウンティ時代に加えて、昨年の活躍でチャンピオンシップでは実力を発揮できることは証明済み。
プレミアリーグに在籍していたボーンマスへのレンタルでも結果を残しており、本来の世の中であれば引く手数多だったはず。新型コロナに伴う財政悪化で支出を渋るクラブも多く、24歳でトップリーグでの実績に乏しい選手には、約21億円が高くつく。
昨年夏にも移籍先探しで困窮し、最終的にはチャンピオンシップへのローン移籍を容認した経緯があるだけに、今年の夏は多少の減額も厭わないと予想される。
ローン地獄から脱却したいウェールズ代表FWとなるべく高い移籍金を手にしたいクラブとの間で揺れ動くなか、新天地はどこになるのだろうか…?