今シーズンは降格したFCケルンと勝ち点差わずか2差。ギリギリでブンデスリーガ残留を決めたヘルタ・ベルリンは、来季に向けたチーム作りを始めている。過去2シーズンにわたりレンタルで加入し、計54試合9ゴール3アシストと主力として活躍したリバプールMFマルコ・グルイッチ獲得を目指している。
昨シーズンはFCポルトへローン移籍し、主軸にはなりきれなかったものの、チャンピオンズリーグを中心に出場機会を得ており、ユベントス戦でも途中交代ながらにベスト8進出に貢献。続くチェルシー戦では先発の座を射止めた。
FCポルトも同選手の獲得には前向きだが、1500万ポンド(約21億円)と言われる移籍金の支払いには後ろ向き。簡単には値引き交渉に応じたくないリバプールにとって、FCポルト所属の若手選手を含めた取引への移行も報じられている。
『Abolapt』によると、ヘルタ・ベルリンはセルビア代表MF獲得に本腰を入れており、1300万ユーロ(約16.9億円)での具体的なオファーを提示している。2016年に加入した同選手だが、リバプールではたった16試合のみの出場に留まっており、放出候補の筆頭にあげられている。
ジョーダン・ヘンダーソンやチアゴ・アルカンタラ、カーティス・ジョーンズらが序列では上回っており、ジョルジニオ・ワイナルドゥムが退団した中盤でも出場機会は限定的になりそうだ。ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレン、ジェームズ・ミルナーもバックアップに控えているため、カップ戦すらも出られない可能性が高い。
マルコ・グルイッチにとっても、完全移籍は望ましい。すでに年齢は25歳とプレーヤーとしてのピークが近づいており、レンタルという落ち着かない状態からの脱却は願ったり叶ったり。過去の活躍で良い印象を持つヘルタ・ベルリンとなれば、双方にとって最高の取引になる。
しかし、リバプールが希望する金額とは少し乖離しており、交渉によって差額を埋められるかが今後のテーマ。多少の額であれば減額に応じ、選手を現金化した上で、別のミッドフィルダーの資金源にするのが最適な解にも思えるが、はたしてどのような結末が待ち受けているのだろうか…