アカデミー出身で未来のキャプテン候補でもあるイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドが右サイドバックとして君臨するリバプール。過去2シーズンはウェールズ代表DFネコ・ウィリアムズがポジション争いに挑むも出番が増えず、厚すぎる壁に阻まれ続けている。
20歳にもなり、成長するためにトップチームでの試合経験を求めるウェールズ代表DFは、完全移籍でのチーム退団を望んでいるとも言われている。サウサンプトンなどプレミアリーグから関心が届くなか、クラブは後釜を確保しない方針のようだ。
昨シーズンは負傷でほとんどをリハビリに費やしたイングランド代表DFジョー・ゴメスが、右サイドバックの控えを務める予定。ただし、怪我の多いディフェンダーだけでは心許ない。ジェームズ・ミルナーも対応可能だが、北アイルランド代表DFコナー・ブラッドリーがバックアップ候補として急浮上している。
2021年5月の代表戦で17歳ながらにフル代表デビューを飾った逸材は、シーズンの大半を飛び級でU-23カテゴリーで過ごした。2019年9月にダンガノン・ユナイテッドから入団したDFコナー・ブラッドリーはU-18カテゴリーも含めて、リバプールで36試合4ゴール3アシストを記録している。
まもなく18歳を迎えるディフェンダーは、プレシーズンではトップチームに帯同すると予測される。親善試合で実力を試されつつ、来シーズンをどこで過ごすかが判断される。現時点ではすぐさまバックアップを任せられるとは言えず、数多くベンチ入りを目指すことが現実路線だろう。
ファーストチームに食い込むチャンスが巡ってくるかもしれない来シーズンに意気込む北アイルランド代表DFコナー・ブラッドリーは、『Belfast Telegraph』とのインタビューでリバプールでの生活について言及している。
「コーチ陣は非常に優れており、コーチングスキルも高いレベルだね。リバプールに加入してから、より良い選手へと成長させてくれた。」
「北アイルランドでの試合とここでの試合は全く別物で、夜と日中くらいの違いがある。技術的にも、戦術的にも試合でのプレーは急激に改善した。フィジカル面でも少し強化できた。力強く素早い選手になれているよ。」
「加入当初は苦労した。毎日トレーニングし、セッションは以前よりも激しさを増した。でも、慣れてしまえば問題なかったし、U-18カテゴリーでのプレーに集中できた。その後はU-23カテゴリーでプレーする機会を得られたね。」
「右サイドバックはお気に入りのポジションだ。リバプールに移籍した当初はウインガーやストライカーを担当していたけど、コーチ陣が右サイドバックとしての適正を見抜き、僕自身も与えられた役割を気に入っていた。いまでは複数のポジションでプレーできると感じているし、選手としても重要なことだね。」
前途洋洋なサッカー人生が待ち受けるであろうDFコナー・ブラッドリー。バックアップ候補に名前が挙がる時点で、クラブ内でポテンシャルは高く評価されている証拠。成長を妨げることなく、ファーストチームでも経験値を積めれば願ったり叶ったり。
ともにイングランド代表の先輩2人に対して、まずはどこまで能力面で近づけるかが課題。その先には、すでに確固たる地位を築いているDFトレント・アレクサンダー=アーノルドとのポジション争いが待ち受けていることだろう…