センターバックが危機的状況に陥った昨シーズンのリバプール。主力センターバックが相次いで離脱し、経験不足な若手センターバックや本職ではない中盤のプレーヤーを起用せざるを得ない中、イングランド人DFベン・デイビスを完全移籍で、トルコ代表DFオザン・カバクを半年間のローン移籍でそれぞれ緊急補強を実施した。
ベン・デイビスは1試合すら出番がない一方で、オザン・カバクは加入直後からスタメンに定着。数試合は不安定なプレーぶりに終始したが、徐々にプレミアリーグに慣れると、買取オプション行使にも値するほどのパフォーマンスを披露。
来シーズンはフィルジル・ファンダイクやジョー・ゴメス、ジョエル・マティプが負傷から復帰し、さらにはフランスU-21代表DFイブラヒマ・コナテを補強したリバプールは、トルコ代表との買取オプションを行使しないと決断し、同選手はレンタル元であるシャルケへローンバックされた。
しかし、ブンデスリーガで不本意なシーズンを送った同クラブはリーグ最下位で降格が決定。収入が激減するシャルケは、引く手数多のトルコ代表DFの売却に前のめりだ。850万ポンド(約11.9億円)〜1200万ポンド(約16.8億円)程度の売却益を見込んでおり、プレミアリーグ中心に多くのクラブが関心を示す。
『the Guardian』の記者エド・アーロンズによると、パトリック・ビエラ新監督が就任したばかりのクリスタル・パレスも関心を示すクラブのひとつであり、完全移籍に向けて準備を進めているようだ。
Understand that Crystal Palace are one of several clubs interested in a permanent deal for Ozan Kabak, who was on loan at Liverpool last season. Also interest from other Premier League sides including Leicester and clubs in Germany and Spain. Schalke likely to ask for around £12m
— Ed Aarons (@ed_aarons) July 20, 2021
以前から噂に挙がっているレスター・シティ含めて、プレミアリーグやドイツ、スペインからも興味が届いており、EURO2020にも参加していた同選手は新天地選びには困らない。
2部リーグで戦う意思はなく、選手本人も移籍を希望している。レディングFCからMFマイケル・オリーズやチェルシーからDFマーク・グエーイと20歳前後の選手を確保しており、さらなる積極補強を進め、新たな若手選手の獲得に成功するのだろうか…?