この夏における最大の話題は、トッテナム・ホットスパーFWハリー・ケインの去就。選手本人はチャンピオンズリーグに出場するクラブへの移籍を示唆しており、セルヒオ・アグエロが退団したマンチェスター・シティがもっとも興味を抱いている。
チームのエース放出を避けたいトッテナムだが、イングランド代表FWの意思は固く、依然として解決していない。経営陣と話し合っているとされる一方で、プレシーズンの練習に参加していないことで、移籍の噂が加速している。
『Mundo Deportivo』によれば、スパーズは元ブラジル代表MFを欲しており、代理人を務めるキア・ジューラブシャンや所属するバルセロナもその興味を認識している。放出には前向きなバルセロナだが、多額の移籍金で獲得した選手を格安では手放したくはない。
給与も大きな障害になり得る。スペインのクラブでも上位の高給を受け取るフィリペ・コウチーニョだが、プレミアリーグへの移籍に際しては大幅な給与ダウンを受け入れなければいけない。ここはトッテナムとコウチーニョ本人との交渉次第だが、加入における大きな焦点になることは間違いない。
ただし、ハリー・ケインの穴埋めにはなり得ないだろう。リバプールでは絶頂期を謳歌したが、スペインに活躍の場を移して以来、プレミアリーグで見せ付けた輝きは失われている。昨シーズンは膝の怪我にも悩まされており、年齢もまもなく30歳とピークを過ぎていると言っても過言ではない。
しかし、面白い補強になることもまた間違いない。アンフィールドでの活躍を再現できれば、契約延長した韓国代表FWソン・フンミンと一緒に攻撃陣を引っ張れる存在になり得る。まだまだスルーパスやドリブル能力は高く、コンディションや自信さえ取り戻せれば復活も可能。
すべてはイングランド代表でもエースとして君臨するストライカーの去就次第。残留の可能性も残されているとはいえ、移籍の報道も加熱しており、結果はどうなるか全く分からない状況。
マンチェスター・シティは、アストン・ビラから同じくイングランド代表MFジャック・グリーリッシュをプレミアリーグ歴代最高額の移籍金で獲得しており、資金が残っているかは不透明。それでも、巨大なバックアップがあるクラブだけに2枚取りもあり得ない話ではない。
元リバプールMFはロンドンへと拠点を移すのか。また、トッテナムFWもイングランド北部への移籍を決めるのか。リーグ開幕前に、移籍市場では大きな動きが生じるかもしれない…