EURO2020では悲劇が襲ったデンマーク代表において、彗星の如く現れた新星。大会前まではほぼ無名な存在だったが、無失点を続けていたイングランド代表との対戦で見事なゴールを奪うなど大躍進を遂げたサンプドリア(セリエA)に所属するFWミッケル・ダムスゴー。
大会中から数多くのビッグクラブが獲得に乗り出しているとの報道が絶えなかったが、最近は熱が冷め始めている…かに見えたが、トッテナムとリバプールは前線を強化するために、21歳のデンマーク代表フォワードに視線を向けている。
『Evening Standard』によれば、トッテナム・ホットスパーはミッケル・ダムスゴーに加えて、PSVに所属するFWノニ・マドゥエケにも関心を抱いており、あわよくば2枚取りを画策している。デンマーク代表FWには、リバプールとアストン・ビラも獲得を狙っており、熾烈な争奪戦が繰り広げられている。
移籍金は5000万ユーロ(約65億円)にも及ぶと予想されている。ただ、『Sport Mediaset』の報道を信じるのであれば、移籍にかかる金額は3500万ユーロ(約45億円)とされており、メディアによって随分と開きがあり、情報は錯綜している。
フロントスリーにディオゴ・ジョッタを加えたフォワード陣に、新たな戦力を迎え入れたいリバプール。筆頭候補のハーヴェイ・エリオットは中盤での起用が増えそうで、アダマ・トラオレやドルトムント移籍を選んだドニエル・マレンらがリストアップされていた。
21歳と若いミッケル・ダムスゴーは、リバプールの補強プランに合致。守備面での貢献度も高く、クロップ・サッカーに適応度が高いと思われる同選手だが、移籍金はネックになるはず。プレミアリーグでの経験もなく、大きなコンペティションもこの夏が初めての選手に対しては高すぎる。
ただし、トッテナムとアストン・ビラは話が異なる。スパーズはエースであるハリー・ケインにマンチェスター・シティ移籍が取り沙汰されており、多額の移籍金を手に入れる可能性が残されている。その資金を回せば、問題なくデンマーク代表FWを補強できる。
一方で、アストン・ビラも同じ状況。イングランド代表でも存在感が増してきたMFジャック・グリーリッシュもマンチェスター・シティ移籍が決定。この移籍にも多額の金額が費やされる見込みで、アストン・ビラは多くの資金を手に入れることになる。
仮にイングランド代表2選手の移籍が実現すれば、お金では勝負ができないリバプール。もう1シーズンくらいはセリエAで経験を積んだほうが良さそうなデンマーク代表FWだが、今夏の移籍市場でプレミアリーグへと活躍の場を移すことになるか…?