ともに2連勝で迎えるプレミアリーグ第3節。リバプールはアンフィールドで昨シーズンのチャンピオンズリーグ王者と対峙する。まだ序盤のリーグにおいて、最大とも言えるビッグマッチだ。両クラブとも好調を維持しており、どちらに転んでも不思議ではない。
しかし、リバプールには大き過ぎるホーム・アドバンテージがある。大歓声で覆われたスタジアムはホームチームを振り立たせ、アウェイチームを萎縮させる。昨季はホーム6連敗と不名誉な記録を作ってしまったものの、今季は選手たちを後押しする要塞が復活している。
昨シーズンに続き、大型補強を敢行するチェルシー。ベルギー代表FWロメル・ルカク獲得に大金を注ぎ込み、フランス代表DFジュール・クンデにも興味を示しており、近日中にも移籍が成立する可能性もある。
第2節アーセナル戦で鮮烈なチェルシー復帰を飾っており、強靭なフィジカルと圧倒的な得点感覚、戦術理解度も高くすっかり新天地に馴染んでいる印象。まさに野獣とも言えるストライカーを相手にするディフェンス陣に関心が集まる。
世界的にも数少ないワン・クラブ・マンで、長年リバプールの守備の中心を担ったDFジェイミー・キャラガーは前節でのベルギー代表FWのプレーぶりに言及しつつ、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクであれば対応できると、『Sky Sport』に語っている。
「リバプールはチェルシーに合わせて変えないだろう。」
「リバプールには1対1で無類の強さを誇るディフェンダーがいる。プレミアリーグで唯一と言っていいほど、ルカクと対等に渡り合える。リバプールは勇敢に、ユルゲン・クロップ監督も勇しく振る舞うはずだ。なぜなら同じような体格を持つ選手を抱えているからね。」
「結果の予想は難しいが、素晴らしい戦いになることだろう。でも、リバプールはハーフウェイラインまでディフェンスを押し上げるのは間違いない。」
「ルカクを批判するつもりは毛頭ない。過去にはイングランドでプレーし、トップストライカーだ。アーセナル戦でのパフォーマンスを全ての試合で披露できるわけではないし、アーセナルの守備組織はまずかった。」
「マンチェスター・ユナイテッドでも、エバートンでも常に好パフォーマンスを見せれたわけではない。多くの得点が期待できる最高のストライカーだけど、アーセナルが悪すぎたもの要因だったね。」
ルカクほどの筋肉量を有していないファンダイクだが、当たり負けはほとんどしない。ボディーバランスが素晴らしく、スピードも申し分ない。ロブ・ホールディングやパブロ・マリ(共にアーセナル)らをいとも簡単に腕だけで押さえつけたフォワードを、無効化させるだけの能力を備えている。
100%本調子に戻っているとは言い難いオランダ代表DF。それでも、開幕からのパフォーマンスは安定そのもの。チェルシーとの大一番でも最高峰のディフェンス能力を発揮しながらも、ジョエル・マティプとのコンビで強力センターフォワードに仕事をさせないだろう…