リーグカップ3回戦、アウェイでのノリッジ・シティ戦で公式戦デビューを果たした期待の若手DFコナー・ブラッドリー。弱冠18歳にも関わらず、今年5月には北アイルランド代表デビューも飾っている逸材がリヴァプールで1954年以来の記録を成し遂げた。
その昔リヴァプールに在籍したFWサミー・スミスが1954年に出場してからずっーと現れなかった北アイルランド人プレーヤーとして、66年ぶりにピッチに立った。北アイルランドの小さま町キャッスルダーグに生まれたディフェンダーが、偉大なクラブの歴史に名前を刻んだ。
2019年、16歳の時にダンガノン・スウィフツからリヴァプール・アカデミーへ移籍してきた同選手は、順調にカテゴリーを駆け上がった。昨シーズンはU-23とU-18で合計23試合に出場し、今季はプレシーズンにも参加。シュトゥットガルトとの親善試合で出番を得ていた。
夏にはトレント・アレクサンダー=アーノルドのバックアップとして振舞うウェールズ代表DFネコ・ウィリアムズにローン移籍の可能性が浮上した際には、ジョー・ゴメスとともに後釜に挙げられたほど。
ノリッジ・シティとのリーグカップでは、初出場にしては良いプレーぶりを披露。PKを与えてしまった場面では若さを露呈してしまったが、前線への駆け上がりなど右サイドでの終始アップダウンを繰り返し、右ウイングのカイデ・ゴードンと相手ディフェンスを崩すシーンも。
試合後に『Sky Sports』とのインタビューに応えたユルゲン・クロップ監督は出場した若手3選手を称賛しながらも、66年ぶりとなった北アイルランド人プレーヤーに対して驚いている様子を見せた。
「若手たちはほんとによくやった。3人(コナー・ブラッドリー、カイデ・ゴードン、タイラー・モートン)とも力強かった。ただ、94分も出場できたのは驚きだったよ。」
「1954年以来プレーした初めての北アイルランド人プレーヤーらしいね。長すぎてなんとも言えない。でも、素晴らしい記録だし、最高なパフォーマンスを披露したね。」
カップ戦以外での出場は見込めず、来季にはローン移籍の選択肢も出てくる。ネコ・ウィリアムズの去就にもよる部分も大きいが、昨シーズンにレンタル先で大ブレークしたハーヴェイ・エリオットのような成功体験を積めれば、一気に化ける可能性を秘めている。
トレント・アレクサンダー=アーノルドからポジションを奪うのは容易なことではない。世界でも有数のサイドバックに成長したイングランド代表DFは、年々パフォーマンスが改善しており、さらに大きな壁として存在している。
まずはバックアップとしての1番手を目指しつつも、イングランド代表DFにはない特徴を発揮して、ファーストチーム定着を目指したいところだ…