アンフィールドに強豪マンチェスター・シティを迎えて行われた大一番。サポーターの期待は裏腹に、ファーストハーフはアウェイチームが完全に試合を支配。アリソン・ベッカーのスーパーセーブがなければ、試合を決められていたかもしれないほどに、何もできなかった。
しかし、後半には立て直したリバプール。本来の激しいプレッシングが戻り、五分五分の展開に戻した。幸先よく先制したが、追いつかれ。モハメド・サラーの凄まじいゴールでふたたび勝ち越しに成功したものの、ディフェンスが崩れたところをケヴィン・デ・ブライネにミドルを突き刺された。
2度のリードを守りきれなかったホームチームだが、前半戦のことを考えると、引き分けでも御の字。チェルシー戦でも見せた見事な攻守の切り替えに加えて、自慢のパスワークを誇るマンチェスター・シティの実力を認めなければいけない。
とはいえ、ハーフタイムで別のチームに変わったリバプールだが、チームを率いるユルゲン・クロップ監督は試合後に、『Sky Sports』とのインタビューに応じ、前半戦の反省点と後半戦に変更した戦術を説明している。
「ボールを持ったマンチェスター・シティは、最高峰のチームだよ。」
「スペースを埋めるなど守る術がないわけではない。そのためには、ある瞬間に一歩前に踏み出さなければいけない。」
「シティがハーフスペースをいとも簡単にパスを回した試合はあまり記憶にないね。彼らにはチャンスを迎えたが、得点するには至らなかった。」
「(前半戦は)ロングボールを多用してたけど、意味をなさなかったから、後半には変更を加えた。組み立て方からも分かる通り、より高い位置で、よりアグレッシブに、もっとコンパクトに戦う必要があった。」
「ハーフタイムでのメッセージは、前半でまったくできてなかった余分なパスを出すこと。試合に勝ちたかったかと言われれば、それはそうだね。でも、今日は認めざるを得ない。試合には2つの側面があって、勝ち点1は全く問題ないよ。」
個人の能力で得点を奪ったが、チーム全体としてのインテンシティはもっと高めなければいけない。また、最近の試合では失点が嵩んでいるのも心配な点だ。一方で、フォワード陣は好調を維持しており、得点の量産体制を整えている。
ここからインターナショナルマッチウィークに突入するサッカー界。リバプールも多くの選手が代表に招集されており、クラブを離れなければならない。代表戦での疲労も溜まってしまうため、次節ワトフォード戦ならびにCL第3節アトレティコ・マドリード戦での起用法にはいまから注目が集まる…