今夏の移籍市場でフォワード補強を目論んでいたと言われるリヴァプール。ロベルト・フィルミーノやサディオ・マネ、モハメド・サラーら最強フロントスリーの平均年齢が30歳に近づいており、世代交代が叫ばれている。
イスマイラ・サール(ワトフォード)やアダマ・トラオレ(ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ)ら様々なフォワードが候補に挙がる中、新たなターゲットが浮上した。しかも、プレミアリーグで優勝を争うライバルクラブからの獲得を目指しているようだ。
『Calcio Mercato』によれば、かつてはバイエルン・ミュンヘンが関心を示していたチェルシーFWカラム・ハドソン=オドイがリヴァプールの獲得リストに名前が追加された。来年1月の移籍市場での獲得を狙っており、選手の動向を注視している。
2024年6月末まで契約を残すウインガーには、3200万ユーロ(約41.6億円)の移籍金が設定されている。昨シーズンに続いて大型補強を繰り返すチェルシーの中で居場所を失っている若き有望株には、今夏ASローマへ完全移籍したイングランド代表FWタミー・アブラハムと同様に退団が噂されている。
チェルシーのトップチームでは、100試合13ゴール16アシストを記録している。同クラブのアカデミーで育った元イングランドU-21代表FWだが、昨季は23試合(うち、13試合が途中出場)に留まっており、今シーズンに至ってはリーグ戦5試合でわずか1試合の出場と序列は下がる一方。
まだ20歳と若く、キャリアを転換できる年齢だけに、毎週末試合に出れるようなチームへの移籍が好ましい。抜群のスピードに加えて、緩急をつけたドリブルで相手ディフェンダーを翻弄する姿はポテンシャルを感じさせる。
問題はリヴァプールに移籍したとしても、レギュラーでの起用は難しい。フロントスリーに加えて、ディオゴ・ジョッタが好パフォーマンスを披露しており、割って入るのは至難の技だ。南野拓実やディボク・オリギもここまで結果を出し猛アピールしており、競争はチェルシー同様に激しい。
ただし、ロンドンのクラブが強豪クラブを強化するために選手を放出する可能性は低く、プレミアリーグ以外への移籍を目論むはず。また、3200万ユーロ(約41.6億円)は実績からすると高い印象を受けてしまう。リヴァプール移籍委員会が適正価格と判断するとは到底思えない。
よって、今回の報道が実現する未来は限りなく低いだろう。それでも、前線の補強が必須であることには変わりなく、次世代の攻撃陣を担うようなフォワードの加入を期待して止まない…