ジョルジニオ・ワイナルドゥムの後継者を探し続けた今年の夏。リバプールは多種多様なミッドフィルダーへの関心が伝えられた中、センターバックを補強したのみで移籍市場を終えた。中盤には、右ウイングを本職とするハーヴェイ・エリオットを据え、若きウインガーが起用に見事に応えた。
最近ではカーティス・ジョーンズが好調を持続しており、負傷で離脱していたチアゴ・アルカンタラの復帰も近い。ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンらも控えており、枚数自体は足りている。
ただし、重要な試合においてはオランダ意表MFの退団が響くことも多々あり、依然として後継者問題は消えていない。『Fichajes』によれば、リバプールがノリッジ・シティMFトッド・カントウェルに関心を抱いており、獲得リストに追加されたようだ。
一昨年にはプレミアリーグを舞台に躍動したイングランドU-21代表MFには、数多くのクラブが獲得を目指していた。しかし、チャンピオンシップに降格したクラブに残留し、33試合6ゴール7アシストと、1年でのプレミア復帰に大きく貢献。
今シーズンもチームの中心としての役割が期待されていたが、チームの不調も相まって、ノリッジ・シティMFのパフォーマンスも低調のまま。第4節アーセナル戦ではスタメンを外れるなど、開幕戦から6試合連続で敗戦を喫したクラブに同調した格好になってしまった。
しかし、彼のポテンシャルは否定されていない。所属クラブの下部組織で成長したミッドフィルダーは、トップチームで107試合14ゴール12アシストと創造性豊かなプレースタイルで、チームの攻撃を司る。自らペナルティエリアに進入してからのゴールも多く、積極性も評価が高い。
現行契約が2022年6月末までと、残り1年を切っている。来年の夏にはフリートランスファーで獲得できる可能性が高まっていることが、報道を過熱させている。リバプールの他にも、アーセナルがイングランドU-21代表MFに興味を持っており、獲得を目指して争奪戦が展開されるかもしれない。
ただし、現在のリバプールでの必然性は低い。ケイタやオックスレイド=チェンバレンらには移籍の噂が絶えず、もしも彼らが退団するのであれば、無料でこれほどの才能を獲得できるチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。
豊富な運動量で守備でもプレッシングを怠らないタイプの選手だけに、クロップ・サッカーにも合うだろう。ノリッジ・シティと契約延長の可能性も考えられるため、現段階での憶測は無意味。それでも、中盤を強化してくれる人材であることには間違いない…