2021年12月2日5時15分(日本時間)キックオフ予定のマージーサイド・ダービーは、リバプールに所属するオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクにとっては悪夢が蘇る試合となる。昨シーズン、グディソン・パークで行われた試合において、ジョーダン・ピックフォードの遅れたタックルにより、大怪我を負ってしまった。
シーズンを棒に振るほどの負傷となり、EURO2020も参加することが叶わなかった。オランダでもディフェンス・リーダーを務めているだけに、彼がいればという場面が何度もあり、ファンダイクの離脱はリバプールだけでなく、代表チームにも影響を及ぼした。
いたましい記憶として残っている。それでも、リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督は過去の出来事を完璧に無視することが困難である事実を明確にした上で、これまでの試合でも再負傷のリスクと戦っており、エバートン戦に集中しすぎずに、サッカーに集中する必要性を強調している。
「私たちはみな人間だから、あのような出来事を無視するのは難しい。」
「しかし、ファンダイクは経験豊富で、復帰してからは常にこのような状況に置かれている。」
「彼は常にチャレンジ精神を持っている。過去のひとつの事象によって生じている懸念からすべてのものを排除しなければならない。」
「今回は同じ場所だから、多少の違いはある。でも、それを除けば、またサッカーの試合をするだけだよ。」
長きに渡ったリハビリ生活から復帰し、プレシーズンから少しずつコンディションを高めたリバプールDF。今シーズンはプレミアリーグ13試合、チャンピオンズリーグ3試合とたびたび休みを挟みながらも、リーダーらしいパフォーマンスを披露している。
中盤でのプレッシングがかからず、簡単に裏を抜かれて失点という場面も多い。最終ラインの改善も必要だが、チーム全体としての課題であることは明白。ディフェンスリーダーだけに責任を押し付けるのはお門違い。
たしかに、シーズン序盤戦では動きが鈍い場面もあったものの、現時点では全盛期のフィルジル・ファンダイクに戻りつつある。チームはリーグ戦で3位に付け、死の組と揶揄されたチャンピオンズリーグ・グループステージ首位通過を早々に決めたチームを後ろから鼓舞し続ける。
エバートン戦でも先発が予測される同選手は、怪我人続出でフルメンバーを揃えることができず、直近の試合で苦しんでいるホームチーム相手にも油断せず、クリーンシートを達成しながらも、ふたたびの複数得点を奪いたいところ。
前節では久しぶりのゴールを決めたオランダ代表DFには、今度こそヘディングでの得点を期待したい…