リバプールは元ブラジル代表GKクラウディオ・タファレルをゴールキーパーとしての招聘を発表。1994年にアメリカで開催されたW杯で優勝を果たし、さらには1998年のフランス・ワールドカップでもメンバー入りを果たし、準優勝に貢献。ブラジル国内でのゴールキーパー人気を高める立役者ともなった、まさにブラジル代表のレジェンドのひとりだ。
来年開催のカタールW杯に向けて強化を進めるブラジル代表でもGKコーチを務めており、代表チームとの兼務となる。クラブでのコーチングは、2019年まで遡り、2018年1月から2019年5月まで現役時代にもプレーしたガラタサライを最後に、代表での仕事に集中していた。
現在ゴールキーパー陣を指導するジョン・アフテルベルグやジャック・ロビンソンはそのまま残り、新たなカラーを注入することになった。ユルゲン・クロップ監督はタファレルのコーチ就任にあたり、同国代表GKアリソン・ベッカーにアドバイスを求めていたようだ。
「私たちの見立てとして、多くのポジションに最高の選手が揃っている。」
「ゴールキーパーに関しては、世界最高のゴールキーパーであるアリソン・ベッカーがいる。非常に優れたクィービーン・ケレハーが控え、加入以来クオリティを示し続けるアドリアンもいるね。」
「さらには、マルセロ・ピタルガやハービー・デイビスと、異なる年代でゴールキーパーが5人もいるのは素晴らしいが、私たちはもっと優秀な選手たちを増やしたい。」
「GKについて独自の哲学を築きたい。だからこそ、まったく異なる知見を持ってもらいたいと思ったんだ。世界最高峰GKの2人(もうひとりはエデルソン)がブラジル人であることに着目し、アリソンに相談したところ、タファレルをコーチングスタッフに加えることで解決策を見出した。彼を迎えることで、異なる視点でのモノの見方を植え付けてくれると考えている。」
「世界のサッカー界でも、優秀なゴールキーパースクールになることを目指している。そのためにも、非常に経験豊富なゴールキーパーコーチが必要だったんだ。」
https://www.liverpoolfc.com/news/claudio-taffarel-join-liverpool-backroom-team
元ブラジル代表GKをコーチ陣に迎え入れた背景を語ったクロップ監督だが、既存メンバーである2人のゴールキーパーコーチへの配慮を忘れていない。今回の人事は選手だけでなく、彼らにも大きなメリットがあることを強調している。
「ジャック(・ロビンソン)はまだ若く、彼にとってこのような哲学の知識を得ることは素晴らしいことだろう。」
「”普通なら、どこでこのような学びができる?” – 本来はトレーニングプログラムを作ったり、いろいろな国に飛んだりしなければならないけど、私たちはここで直接学べる。」
「そして、ジョン(・アフテルベルグ)はとても寛容で、(タファレル加入を)とても喜んでいる。タファレルとはすでに、ブラジル代表チームで対面している。ジョンはゴールキーパーに関しては百科事典のような存在で、ゴールキーパーに関することなら何でも知っている。」
「タファレルの存在は、ジョンにとっても、ジャックにとっても、アイデア交換や分析で助けとなる。試合中において、重要な役割を担ってくれるだろう。」
「トレーニンググラウンドでは、異なる文化を持つことが重要だ。オランダ人、イギリス人、ドイツ人、そして今ではコーチングスタッフにブラジル人の影響も少しずつ加わり、確実に糧になっているよ。」
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