ジョエル・マティプやフィルジル・ファンダイクら主力センターバックが30歳の大台を迎えているリバプールのディフェンス陣。昨シーズンは負傷者続出で緊急事態に陥ったが、今季はジョー・ゴメスも復帰。さらには、イブラヒマ・コナテを獲得し、世界でも充実したセンターバックを抱えている。
ただし、同クラブは常に将来を見据えている。ゴメスやコナテらとともに次世代を担うべき逸材の獲得にスカウティングには余念がなく、『ESPN』によれば、バルセロナでプレーする22歳のウルグアイ代表DFロナルド・アラウージョに注目している。
マンチェスター・ユナイテッドも獲得に熱心とも言われる若きセンターバックは、空中線に強く、シュートブロックにも定評がある。バルセロナの選手らしく足元の技術にも優れており、パス能力も高いものを持っている。十分なスピードに加えて、タックル技術も兼ね備える。
ロナルド・クーマン前監督のお気に入りとも伝えられ、昨シーズンはラ・リーガで24試合に出場。負傷でたびたび離脱している怪我への耐久性が気がかりで、今季もハムストリングを痛めていた時期があるものの、ここまでリーグ戦で10試合で出番を得ている。
シャビ新監督の初陣となったエスパニョール戦こそ2分間のみのプレーとなったが、その後のチャンピオンズリーグ・ベンフィカ戦ならびにビジャレアル戦でスタメンに復帰しており、クラブのレジェンドからの期待値も高いと言って良いだろう。
ただし、現行契約は2023年6月末までと満了日が近づいている。来年の夏には、退団か残留かクラブとしての決断が求められる。
所属クラブは契約延長に向けた交渉を行っているが、現時点では合意に至っておらず、財政難に苦しむバルセロナではウルグアイ代表DFの要求給与額を提示できない可能性を伝えている。よって、来年夏の移籍市場での完全移籍、もしくはフリートランスファーでの移籍の噂が熱を帯びてきている。
同報道によると、リバプールは2021年を通して同選手のプレーを確認するためにスカウトを派遣しているようで、成長を逐一見守っている。
しかし、今すぐの獲得は考えにくい。マティプやファンダイクに衰えは感じられず、ゴメスやコナテも成長を続けており、ポジション争いは熾烈を極めている。4番手センターバックまで埋まっており、必要性は全くない。
それでも、来季以降での獲得には可能性を残す。2023年の契約満了を待ってから、ジョエル・マティプの後釜扱いの新たなセンターバックとしての補強であれば、面白い選択肢だ。数年後の最終ラインを任せられる有望株として、選手の動向を追っていると考えるべきだろう。
早ければ、来年の夏。さらなるステップアップを目指し、プレミアリーグ上陸を果たす確率はあるのだろうか…?