デイビッド・モイーズ監督率いるウェストハムは、現時点でプレミアリーグにおいて、マンチェスター・シティやリバプール、チェルシーに次ぐ4位に付いており、昨シーズンに続き、力強いサッカーを展開している。
好調を維持する一方で、懸念材料も浮かび上がっている。守備陣の要でもあるアンジェロ・オグボンナが負傷で長期離脱が決定し、今夏に獲得したフランス代表DFクル・ズマもハムストリングを痛め、数ヶ月にわたり試合に出られない。
『Evening Standard』によれば、かねてからウェストハムが関心を強めていたリバプールDFナサニエル・フィリップス獲得に本腰を入れる模様で、1000万ポンド(約14億円)を支払い、完全移籍でロンドンに向かいれる準備を進めている。
ただし、24歳になったセンターバックは、チャンピオンズリーグ・グルプステージ最終節ACミラン戦でほお骨を骨折。復帰の目処は立っていないものの、手術の必要性はないことから、4週間から5週間の戦線離脱が予想される。
来年1月中には復帰可能だが、忙しい年末年始における稼働は見込めない事実を踏まえた上で、ウェストハムは獲得を目指している。リーグ後半戦に向けて、クレイグ・ドーソンやイッサ・ディオプしか残っていない最終ラインの陣容を整えたい方針だ。
昨シーズンにはウェストハムのようにセンターバックに怪我が相次いだリバプールにおいて、怪我なく、毎試合変わる相棒とうまく連携しつつ、プレミアリーグ3位に大きく貢献したナット・フィリップ。
しかし、今季は新加入イブラヒマ・コナテに加えて、主力組が復活。プレミアリーグ出場はなく、カラバオカップやチャンピオンズリーグでも出場機会を得ることが難しく、ここまでわずか224分間のプレーに留まり、ベンチ入りすらできない試合も多かった。
今夏には契約延長の上、チームに残留したセンターバックだが、現時点では満足のいく出番とは言えない。年齢も24歳とベンチを温めるよりは、チームレベルやリーグレベルを下げたとしても、ピッチに立てるキャリアを形成する時期が来ている。
ユルゲン・クロップ監督も今冬での退団を引き止めるつもりはないような発言をしており、1000万ポンド(約14億円)を支払うクラブが現れれば、2016年から在籍してきたチームを後にする確率が高まっている。
ニューカッスル・ユナイテッドやバーンリーらも興味を抱いていると言われており、ボルトン出身ディフェンダーの新天地はどこになるのだろうか…?