現地では国民の祝日 ”ボクシング・デー” 。リバプールが本拠地アンフィールドに、リーズ・ユナイテッドを迎える予定であったプレミアリーグ第19節の延期が決定。奇しくも同時刻キックオフ予定のウルヴァーハンプトン・ワンダラーズとワトフォードの一戦も延期が発表されている。
原因はイギリスだけでなく、ヨーロッパ各国で急拡大を見せている新型コロナ。リーズ・ユナイテッドとワトフォードではチーム内での感染が進んでいる。
リーズでは新たに5名の新型コロナ感染が発覚し、負傷者も続出している台所事情も相まって、試合開催するには十分な人数を確保できなかった。
先週18節においては、10試合中6試合が延期されており、19節でも2試合の中止が決まり、改めて感染拡大防止への対策が求められそうだ。今回の決断に対して、プレミアリーグは正式な声明を公表している。
「理事会は本日、クラブとそのサポーターに明確な情報を提供するために、ボクシングデーに先立ち決断を下しました。サポーターの皆様には、ご不便とご迷惑をおかけすることを、お詫び申し上げます。」
「理事会は、リーズ・ユナイテッドが、コロナ感染や怪我、病気にかかった選手が多くなり、今週末の試合を遂行できないと結論づけました。また、英国健康安全局およびプレミアリーグと協議した結果、クラブのトレーニング場も閉鎖されています。」
「ワトフォードは、コロナ感染の拡大に伴い、延期されていた先週末のクリスタル・パレスFCとの試合に引き続き、チームを編成するための選手数が不足している。なお、選手たちは隔離から解放されており、12月28日(火)のウェストハム・ユナイテッドとの試合に出場できる見込みです。」
プレミアリーグは今週月曜日に、各クラブの代表者を集めて緊急会議を執り行った。国内での感染爆発に伴い、リーグ戦の中止を視野に話し合いが行われたが、スケジュール通りの開催が決定されていた。
この決定には、リバプールMFジョーダン・ヘンダーソンが異論を唱えており、選手たちの健康やメンタルを考えるべきであると主張しており、選手側の意見を伝えるために行動するかのような口ぶりで、近くプレミアリーグやクラブとの議論が巻き起こるかもしれない。
いずれにしても、試合に必要な人数を揃えられないのは異常事態であり、前回の決定を覆しても良いのではないだろうか。スポーツ観点でも、ベストなメンバーが組めず、刺激的なサッカーが見られないのであれば、一時的な中断も止むを得ない。
ただし、反論としては延期した試合を消化するため過密日程が組まれることが目に見えている。こうした状況をうまく避けつつも、コロナ感染を減少させる施策はないものだろうか…