ボルシア・メンヒェングラートバッハで主力で活躍し、今シーズンはブンデスリーガで15試合に出場。スイス代表でも中盤のキーマンとして、代表戦での出場回数は40試合を数える。EURO2020を優勝したイタリア代表を振り切って、カタールW杯出場権を獲得したチームに大きく貢献した。
高身長に加えて、優れた運動能力を有する同選手は、幅広いエリアをカバー。守備的ミッドフィルダーを本職に、少し前に上がったポジションでもプレー可能。攻撃面では的確なパスで、リズムをもたらせる上で、守備面では素早いプレスでボールを奪い取る。
中盤で攻守両面に効果的な活躍を見せるミッドフィルダーは、所属クラブとの契約が今年6月末で満了となる。契約延長交渉は進んでいたが、進展が見られない。すでに選手個人がクラブと自由に交渉できる期間に突入しており、フリーでの移籍は免れなさそうだ。
過去には、リバプールが2022年1月の移籍市場において、スイス代表MF獲得を目論んでいると報じられていたことも。ボルシア・メンヒェングラートバッハとしても無料で退団させるよりも、少しでも移籍金を手に入れたいはずであり、どちらにとっても有益な取引になるだろう。
そんなストーリーが現実になる可能性が高まっているかもしれない。ジャーナリストのジョナサン・シュラガー氏によると、マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、ドルトムント、バイエルン・ミュンヘンらが今月中の獲得を目指し、所属クラブに対して問い合わせを行なった。
I am told that Manchester United, Liverpool, Borussia Dortmund and Bayern Munich have all recently enquired about the possibility of signing Denis Zakaria in January
— Jonathan Shrager (@JonathanShrager) January 2, 2022
リバプールは同じプレミアリーグとブンデスリーガとの熾烈な争奪戦を勝ち抜かなければならず、決して簡単な交渉にはならない。ただし、ジョルジニオ・ワイナルドゥム退団以降、中盤の守備強度が低下している同クラブには、喉から手が出るほどに欲しい人材だ。
ジョーダン・ヘンダーソンは最近パフォーマンスが批判されることも多く、ジェームズ・ミルナーも年齢からフル稼働は困難。ファビーニョはアンカー・マンでボールを狩る仕事に全うしており、チアゴ・アルカンタラもコロナ感染や負傷でたびたび離脱を繰り返している。
カーティス・ジョーンズやナビ・ケイタ、アレックス・オックスレイド=チェンバレンらは守備面では課題を残しており、ハーヴェイ・エリオットの復活に多くの期待がかかる展開になってしまっているのが事実。
さらには、ケイタとオックスレイド=チェンバレンとの契約満了まで1年半を切っており、出場機会が豊富とは言えない状況から契約更新が順調に運ばない可能性もある。
25歳とまだ若いデニス・ザカリアは、現状を乗り切るため、そして未来への投資という意味合いでも有益なターゲット。さらには移籍金も法外にはなり得ず、実力も証明済み。なんとか争奪戦を勝ち抜き、スイス代表MFをアンフィールドに迎え入れたい…