リバプール・サポーターにとっては、シーズン後半戦に向けての見どころが加わった。最近は移籍市場が開くたびに、プレミアリーグ復帰が噂され続けてきたバロセロナMFフィリペ・コウチーニョだが、ついにイングランド再上陸を果たした。
リバプール復活希望を報じるメディアも多かったが、新天地はアンフィールドではなく、バーミンガムを本拠地とするアストン・ヴィラ。同じくリバプールOBで、かつて共にプレーしたスティーブン・ジェラード監督が率いるクラブだ。
アンフィールドでは輝かしい日々を送っていたブラジル代表MFだが、スペイン移籍でキャリアが変わり目に。バイエルン・ミュンヘンへの1年間ローン移籍もうまく機能せず、今シーズンも若手が台頭するクラブで燻っていた。
所属クラブの財政問題やサラリーキャップ事情もあり、ブラジル代表MFの退団を目指していたバルセロナ。あくまで個人的な推測だが、ヨーロッパの数多くのクラブが関心を寄せていた中、おそらくは給与を最も負担してくれるところを選んだのだろう。
また、選手本人も過去に一緒にプレーした仲で、性格などを理解している元イングランド代表MFの存在は大きかったはずだ。条件面と感情面が見事にマッチした結果、アストン・ヴィラが選ばれたと妄想している。
少なくとも今後半年間、フィリペ・コウチーニョを指揮することになったスティーブン・ジェラード監督。まだローン移籍がまとまる前に同選手について言及しており、世界でも高いレベルにいる選手であることを強調していた。
「彼の名前が移籍市場に出ており、アストン・ヴィラとのつながりがあることは素直に嬉しい。しかし、他にもプレミアリーグの5クラブやヨーロッパの他クラブが彼に関心を持っている。」
「世界トップクラスの選手だから、それ(複数クラブの関心)は理解できる。」
「彼はほんとに素晴らしいサッカー選手だよ。」
「コウチーニョとピッチ上でプレーできたのは、貴重な経験だった。彼は数少ないサッカー選手しか到達できないレベルにあったからね。イマジネーション、創造性、それにハイライトで流れるいくつかはプレーは信じられないほど。彼の名前が彼の価値を物語っている。でも、現時点ではこれ以上のことは言えないよ。」
今年4月には、ヴィラ・パークでリバプール戦が開催される。ジェラード監督だけじゃなく、攻撃陣をリードすることが予想されるコウチーニョに対峙するユルゲン・クロップ監督率いるリバプールの構図が見られるだけでワクワクが止まらない。
慣れ親しんだイングランド・サッカーで、パフォーマンスのレベルをふたたび高め、マジシャンとも称されたプレーの再現を果たせるか…注目が集まる…