昨年夏に2016年から過ごしたリバプールとの契約延長を拒み、アンフィールドを後にしたオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥム。移籍先はかねてから噂されていたバルセロナではなく、大幅な給与アップとともに、パリ・サンジェルマンに新天地を求めた。
リーグ・アン初挑戦となる元リバプールMFの同僚には、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシや元スペイン代表DFセルヒオ・ラモス、イタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマら。元々所属していた選手たちと合わさり、新たな銀河系軍団が作り上げられた。
ただし、フランス生活は順調とは言えない。チャンピオンズリーグなど含めて、ここまで22試合に出場している同選手だが、その半分は途中出場となっている。新たなクラブで定位置確保に至っていないオランダ代表MFは、昨年10月にはその心境を吐露していた。
「心の底から幸せとは言えない。現在の状況は求めていたものとは違うからね。」
「でも、それがサッカーだし、対処することを学ばなければならない。僕はファイターだ。ポジティブでいなければならないし、乗り越えるためにハードワークしなければならない。」
「プレーできないことは、すべての選手にとって優先的な懸念事項だと思う。」
「プレーしていないと心配にもなる。ただ、まだシーズンは始まったばかり。今後も多くのことが起こりうるし、ポジティブであり続けるよ。」
あくまでも、パリ・サンジェルマンでのチャレンジを強調したものの、それでも移籍の噂は浮上。所属クラブもレンタル移籍に前向きとの報道も出るほど、6ヶ月のみの滞在期間で別のクラブに移籍する可能性が高まっている。
そんなオランダ代表MFに対して、アストン・ヴィラで脅威的なスピードと得点感覚で瞬く間にプレミアリーグを代表するストライカーになり、イングランド代表でも出場経験を持つガブリエル・アグボンラホールがリバプール帰還について強いメッセージを残した。
「彼らはワイナルドゥムの代わりを獲得していない。」
「彼のように、ボールにプレッシャーをかけ、動きをもたらす選手が必要だ。」
「(リバプールが)彼が戻ってくることを望んでいるか? – ただ、戻って来ればいい。週給10万ポンド(約1400万円)かかるけど、戻したほうがいい。」
talkSPORT
チアゴ・アルカンタラの負傷癖がなかなか抜けず、いまだに同選手の後釜を見出し切れていないリバプールにとっては、半年間のローン移籍はうまく機能するかもしれない。中盤での守備強度が足りない試合も多く、激しくボールを奪いにいける選手は貴重な存在になり得る。
アンフィールドでのプレーに慣れているのは当たり前で、チームに慣れる時間も必要ない。ただし、現実的には獲得はないだろう。選手本人のコメントにもあるように、パリでの戦いを短い期間で諦めるとは思えず、今のチームでの改善に取り組むはずだ。
とはいえ、サポーターとしてはジョルジニオ・ワイナルドゥム帰還は歓迎すべきことだろう。はたして、盛大な退団セレモニーを行った同選手の復活劇はあり得るのだろうか…?