リバプールからは契約延長を望まれながらも、惜しくも退団となったオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥム。バルセロナ移籍が既定路線と見られたが、パリ・サンジェルマンが倍以上とも言われる給与とともに強奪に成功し、パリ行きが決まった。
シーズン序盤こそスタメンで出場するも、次第にベンチからの途中出場が多くなる。最近こそ、ふたたび先発の座を確保し始めているものの、レギュラー確保とまでは至っていない。加入前の期待からはほど遠い活躍になっており、同選手の周りは騒がしくなっている。
約半年間のフランス生活にも関わらず、プレミアリーグ復帰がメディアを賑わせているオランダ代表MF。リバプールからすれば、ローン移籍での復活劇が中盤での守備強度が低下している同クラブにとって望ましいが、現時点で古巣に動きは見られない。
金満クラブへと変貌を遂げたニューカッスル・ユナイテッドが、過去に1シーズンを過ごした元リバプールMFに関心を寄せているとの報道が出ているが、その信憑性は乏しい。そんな状況において、プレミアリーグの別クラブが強い関心を抱いているようだ。
『Fichajes』によれば、開幕戦からの不調から完全復活を遂げ、上位に食い込んでいるアーセナルが同選手の獲得に向けアクセルを踏み始めた。ミケル・アルテタ監督はミッドフィルダーの枚数が足りていないことを認め、この冬の移籍市場で新たな中盤を獲得する可能性を示唆していた。
トーマス・パルティがガーナ代表の一員として、アフリカネイションズカップに参戦しており、エインズリー・メイトランド=ナイルズはASローマにレンタル移籍で加入。他にも、モハメド・エルネニーもエジプト代表に帯同。
現状で守備的ミッドフィルダーを担えるのが、スイス代表MFグラニト・ジャカと今季アンデルレヒトから加わったサンビ・ロコンガのみ。マルティン・ウーデゴールやセンターバック陣を中盤に上げることもできるが、本職ではないのが気がかり。
さらには、若手の多いチームにあって、プレミアリーグでの経験豊富なオランダ代表MFの存在は大きな役割を担ってくれるはずだ。クラブレジェンドであるイアン・ライトもアルテタ監督に同選手の獲得を提言しており、誰の目においてもプラスになり得る。
ただし、リバプールにとっては良い出来事とは言い難い。まして、ジョルジニオ・ワイナルドゥムの後釜獲得に至っていないため、ライバルチームにみすみす最善の補強をさせるのは気持ち良いものではない。
サポーターとしても、オランダ代表MFへの心象は決して悪くなく、復帰を望む声も多い。完全移籍は難しく、最低でもハーヴェイ・エリオットやタイラー・モートンの成長を手助けするための6ヶ月間限定でのローン移籍が好ましいだろう。
はたして、元リバプールMFは短い期間でフランスを後にして、イングランドに再上陸することはあり得るのだろうか…?