移籍市場の最終日に、リバプールDFネコ・ウィリアムズのフラム移籍が決定した。ローン移籍となり、期間は今季終了までの半年間。直近までアンフィールドに残留し、ポジションを争うと予測されていただけに、レンタルの報道は驚きをもって受け止められた。
トレント・アレクサンダー＝アーノルドが安定したパフォーマンスを披露し、今シーズンはフィジカルやディフェンス面でのプレーが改善。毎年進化し続けるイングランド代表DFとは対照的に、ウェールズ代表の成長は少し低調気味であった。
トップチームには帯同していたものの、直近の試合では右ウイングで出場するなど守備能力はたびたび批判の的になっており、レギュラーの座を争うほどではなかった。さらには、若手DFコナー・ブラッドリーが急成長しており、カップ戦では見事なプレーぶりを見せ付けた。
現状では、ジェームズ・ミルナーやジョー・ゴメス、最悪の場合にはファビーニョも右サイドバックで稼働できる。出場機会が確保されていないこと、そしてリバプールにとって右サイドバックの控えに多くの選手たちが在籍している背景により、フラムへの移籍が許可された。
フラム公式サイトとの初めてのインタビューに応じたウェールズ代表DFは、同国代表で元リバプールFWハリー・ウィルソンと会話したこと明かしつつも、チャンピオンシップで首位を走るフラムで、プレミアリーグ昇格を狙っていると意欲を語った。
「率直に嬉しいよ。ハリー・ウィルソンとも話して、ここがどんなに楽しいか教えてくれた。素晴らしいビッグクラブだし、ここに到着してすぐに最初のトレーニングセッションを受けられるなんて、これ以上のものはないって言ってた。昨晩は待ち望んでいたゲームだったけど、ここに来られてうれしいよ。」
「リバプールのアカデミーで育った若い頃は、ずっとアタッカーとしてプレーしてきて、U-18チームで右サイドバックに転向した。僕は攻撃的な右サイドバックだと思う。攻撃的なセンスがあるんだ。」
「ピッチに立つのが好きで、エネルギッシュで、攻撃的なフルバックだと考えている。監督も攻撃的なフルバックが好きだし、間違いなくサッカーのスタイルも僕に合っている。」
「自分ができることをみんなに示したいし、できるだけ多くの試合に出たい。僕のサッカースタイルとして、アシストするのが好きで、できるだけ多くのゴールを狙っている。うまくいけば、昇格も視野に入ってくるし、フラムがプレミアリーグに復帰できるかもしれない。」
「先日、父と話したときに、プレミアリーグのメダルとチャンピオンシップの優勝メダルがあればいいと言っていたので、両方手に入れられるといいね！」
もともと昨夏にも退団の噂が駆け巡っており、レンタル移籍の可能性が高まっていた。当時はコナー・ブラッドリーの試合経験が少なすぎたこともあり、残留となったものの、今後の成長のためにもプレー時間が必須であり、移籍志願は時間の問題であった。
まずはフラムでポジションを確保し、可能な限り多くの試合をこなす。リバプール時代には圧倒的に足りていなかったトップチームでのプレーを数多く体験し、一回りも二回りも大きくなってリバプールに帰ってくることを期待したい…