リバプールMFファビーニョは、モハメド・サラーやサディオ・マネら両エースがアフリカ選手権に旅立つと、いきなりゴール前で覚醒を始めた。チームを去った直後のFAカップ3回戦では、PK含め2度もゴールネットにボールを突き刺した。
中盤の底でインターセプトやボール奪取に奔走しながらも、前線へのパスで攻撃にリズムをもたらす。これまでよりも目立った活躍を見せる一方で、プレミアリーグのブレントフォード戦とクリスタル・パレス戦(PK)でスコアシートに名を刻んだ。
さらには、記憶に新しいバーンリー戦では白星をもたらす貴重なゴールを奪い、直近8試合で5ゴールと大爆発中。モハメド・サラーやジェームズ・ミルナーが戻ってきており、今後PKを蹴る機会はないだろうが、セットピースから伏兵的な役割を見せている。
ディオゴ・ジョッタの得点力も凄まじいものの、ブラジル代表MFの突然の覚醒は目を見張る。元々右足を振り切っての豪快なミドルシュートを持ち、ブラジル人らしく巧みな足元の技術でペナルティエリア付近でのプレーもあるが、得点のニオイはあまりなかったのが事実。
「自信を持ってゴールを決めているとき、ボールは必ず自分のところに来る。だから、得点のチャンスがあるといつも確信してし、ボールに向かっていくようにしている。(サディオ・)マネのディフレクションから、ラッキーなことにボールが僕のところに来て、僕は問題なく得点できたんだ。」
「ハーフタイムの直前で、得点するには良いタイミングだった。後半はもう少しスペースがあったし、”1対0″ で十分だよ。このコンディション、この天候の中でプレーするのは本当に難しい。ウォームアップは本当に大変だった。」
「でも、試合中は集中しているし、勝つために何でもする。イングランドでプレーしているので、慣れてきたんだ。」
LFCTV
ブラジル代表は自信を持ってシュートを放つことで、ゴール前で変貌を遂げた。ポジション的にもなかなかゴール前に入り込むシーンはなく、チャンスがあるとすれば、コーナーやフリーキックのみ。そんな少ない回数の中でも、しっかりとボールネットを揺らしてくれる稀有な存在。
モハメド・サラーやディオゴ・ジョッタ、サディオ・マネら最前線の選手たちにゴールを頼ることも多いリバプールだけに、別の得点パターンを見せ付けるのは重要。レスター・シティ戦では、ジョエル・マティプもおしゃれなアシストを決めており、多彩な攻撃展開が見られる様になってきた。
ルイス・ディアスを獲得し、怪我人も戻ってきた。日本代表FW南野拓実がベンチに入れなくなる試合が多くなりそうだが、チームが最優先。しっかりと1試合1試合勝ち続け、マンチェスター・シティにプレッシャーを与え続けたい。
そんなチームを助ける意味でも、ブラジル代表MFファビーニョの今後の得点にも期待を寄せたいところだ…