この冬の移籍市場では、トッテナム・ホットスパーが獲得オファーを提示し、ポルトFWルイス・ディアス獲得に迫っていた。しかし、リバプールが持ち前の早い交渉テクニックで一気に契約をまとめると、コロンビア代表チームに合流し、期限内での契約締結に漕ぎ着けた。
今夏に獲得を予定していたと言われる同選手は、6ヶ月早めてアンフィールドの足を踏み入れた。加入まもない中、カーディフ・シティ戦では南野拓実のゴールをアシスト、次のレスター・シティ戦ではプレミアリーグで初先発し、クラブ関係者やサポーターたちをワクワクさせている。
負傷者たちも続々と復帰しており、モハメド・サラーやサディオ・マネもアフリカ選手権から戻ってきた。久しぶりに戦力が整ったリバプールは、国内リーグで首位を走るマンチェスター・シティ猛追に向けた準備ができたように思えた。
しかし、かつてリバプールやチェルシーで活躍した元イングランド代表DFグレン・ジョンソンは異なる考えを持っている。新戦力のルイス・ディアスが素晴らしい選手であり、クラブにとって素晴らしい補強だったことを認めた上で、リーグでトップに立つためにはさらなる補強が必要だと主張している。
「彼にはワクワクするし、良い選手だね。彼はすでに落ち着いているように見えるけど、あまり早くに判断したくない。」
「彼の加入は他の選手にも弾みをつけただろうが、マンチェスター・シティに追いつきたいのであれば、さらなるブーストが必要だろう。」
「ひとりの選手だけがマンチェスター・シティとの差を埋めるのに十分だとは思わない。でも、リバプールは良い補強をしたと思う。」
「ルイス・ディアスは、レギュラーを求めて猛プッシュするだろう。もしも、彼らがより早く差を縮めることを目指すならば、同じクオリティーの選手があと2、3人必要だったかもしれない。」
「知っての通り、6,000万ポンド（約84億円）は非常に大きな金額だ。その半分に近い金額で契約できたことは、この移籍をもっとエキサイティングなものにした。」
「彼はカーディフ・シティ戦でアシストを決めるなど、すでに活躍の場を広げている。クラブにとって素晴らしい選手になれると思うよ。」
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マンチェスター・シティやチェルシーほどの資金力を持たないリバプールは、適切な補強プランを実行しなければならず、選手を高値で売却できない限りは新たな戦力獲得に動けない。そんな状況でも現時点でプレミアリーグ2位に付けており、そのスカウティングには脱帽だ。
サポーターからももっとお金を使い、ビッグネームを求める声も多い。元リバプールDFの主張通り、2〜3名を獲得できれば、さらにリーグタイトルを懸けた争いを熾烈なものに変えられる可能性もある。
ただし、それはリバプールとは異なり、ハーヴェイ・エリオットら有望な若手も成長中。トレント・アレクサンダー＝アーノルドの存在も忘れるべきではなく、充実したアカデミー育成と的確なピンポイント補強はいかにも近年のリバプールらしく、事実結果も残してきている。
問題は主力組の年齢。フロントスリーに加えて、ジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナー、ジョエル・マティプ、フィルジル・ファンダイク、チアゴ・アルカンタラら主軸を担うメンバーが、30歳を超えているか目前に迫っており、世代交代は解決しなければならない課題だ。
しかし、これほどに難しいタスクだが、ユルゲン・クロップ監督率いる現場メンバーと、スポーツビジネスに秀でたオーナー陣、クラブ運営スタッフたちが競争力を維持しつつも、新世代へ時代を引き継いでくれると信じてやまない…