昨シーズン開幕前にユース時代も過ごしたオリンピアコスからリバプールに加入したギリシャ代表DFコスタス・ツィミカス。昨季こそ負傷や新型コロナ感染とコンディションが整わず、期待されていたほどのプレーを見せられなかった。
しかし、今季は前評判を覆し、スコットランド代表DFアンディ・ロバートソンともポジションを争えるほどの好パフォーマンスを披露。シーズン序盤戦には、調子が上がらなかったロバートソンよりも、ギリシャ代表をスタメンに推す声も多かった。
徐々にスコットランド代表左サイドバックが試合数を増やしていく中、ツィミカスも出番があれば上下のアップダウンを繰り返し、ディフェンスでも身体を張りつつも、攻撃面では高い位置まで上がりフロントスリーをサポートし続ける。
前節のノリッジ・シティ戦では、対峙した同クラブFWジョシュ・サージェントを守備に専念させ、サイドバックではなく、半ばウィンガーのようなポジションでチャンスを作り続けた。バックアップとして勿体無いプレーぶりで、長年課題だった世界レベルの左サイドバックの控えという大役をこなしている。
今シーズンは3次ラウンドから壮絶な逆転劇となった準決勝レスター・シティ戦で先発出場を果たしたカラバオカップ。準決勝こそ出番がなかったが、決勝まで上り詰めたチームを支え続けた。そんな大会のファイナルが、今週末ロンドンにあるウェンブリー・スタジアムで開催される。
出場するかどうかは分からないが、過密日程も相まって総力戦になることは間違いない。また、相手がチェルシーと厳しい試合が予想されるファイナルに対して、ツィミカスは週末を楽しみにしつつも、トロフィー獲得に意欲を見せている。
「ウェンブリーに行くのは楽しみだ。」
「僕が初めてリバプールに来たとき、最初に戦ったのはウェンブリーで行われたアーセナルとのコミュニティ・シールドだった。僕にとっては、このユニフォームを着て、そしてこの家族とともにプレーする2度目の決勝戦になる。」
「この試合を楽しみにしているし、いつも通り集中して、前回のアーセナル戦と同じように、トロフィーを獲得するために全力を尽くさなければならない。」
「このチームでトロフィーを獲得することが、ここに来た最初の目標のひとつだった。これをきっかけに、さらにトロフィーを獲得していけるといいね。」
LFC公式マッチデープログラム
どちらが出ても一定のパフォーマンスを期待できるだけに、ユルゲン・クロップ監督がどのような選択を下すか注目だ。そして、まずはひとつ目となるタイトルを獲得してくれるはず…そう願っている…