この冬にFCポルトからコロンビア代表FWルイス・ディアスを獲得したリバプール。左ウイングを主戦場とするドリブラーは、セネガル代表FWサディオ・マネの後継者として目されており、加入後の初めての試合から抜群の活躍を見せ、すでにゴールとアシストを記録している。
カラバオカップ決勝でも先発出場し、モハメド・サラーやディオゴ・ジョッタ、ロベルト・フィルミーノらとポジション争いを繰り広げている。リバプールはそれでも補強の手を緩めずに、ジャロッド・ボーウェン(ウェストハム)やハフィーニャ(リーズ・ユナイテッド)らに関心を寄せている。
今夏の移籍市場での獲得も噂される中、ウェストハムは元ハル・シティFWジャロッド・ボーウェンに高額な移籍金を設定しており、『CaughtOffside』によれば、7500万ポンド(約105億円)もの売却益を目論んでいるそうだ。
そもそもデイビッド・モイーズ監督は同選手の放出を望んでおらず、2025年まで契約を結ぶ現行契約を延長するために動き出しているとも報じられており、過去2シーズンで飛躍的に成長したウインガーを安価で譲るつもりは全くない。
昨シーズンから急激に強さを身に付けたウェストハム・ユナイテッド。チームの好調ぶりに比例するように、レオミンスター出身フォワードの成績もうなぎ登り。昨季はプレミアリーグで38試合8ゴール5アシストを記録すると、今季はここまで27試合8ゴール10アシストと昨シーズンの数字を上回ることは間違いない。
重心の低いドリブルで相手を抜き去り、カウンター時にも素早いスプリントでゴールに迫っていく。右ウイングからのカットインも特徴的で、モハメド・サラーのバックアップに最適な人材と言って過言ではない。
リバプールはモハメド・サラーとの契約延長問題を抱えており、現時点でまだ進展が見られない。大幅な給与アップを要求する選手側と、給与体系の崩壊を懸念するクラブ側との話し合いは平行線のままだ。
もしもエジプト代表が2023年までの契約延長が頓挫した場合には、今夏での売却も視野に入れなければならない。その場合には、7500万ポンド(約105億円)という法外な移籍金にも対応できるかもしれない。
しかし、今回報じられた金額はあり得ない。フィルジル・ファンダイクと同等レベルかと言われると否であり、圧倒的に弱点なポジションかと言われると、それもまた否。より安いオプションもある中で、資金力が潤沢ではないリバプールが提示する金額ではない。
さすがに法外すぎる金額だが、ウェストハムは強気で交渉に臨んでくることは確か。実際に獲得に動くかは未定だが、ほんとうに動き出す場合にはシビアな交渉が待ち受けることだろう。
はたして、今年12月に26歳を迎える元ハル・シティFWは、新天地を求めて旅立つのか?そして、所属クラブは許容するのだろうか…?