チャンピオンズリーグ・ラウンド16 ファーストレグでインテル・ミラノと対戦したリバプール。サン・シーロでの一戦は、ロベルト・フィルミーノとモハメド・サラーの2ゴールで勝利を手に入れた。セカンドラウンドは、アンフィールドで昨季のセリエA王者を迎え撃つ。
イタリアの強豪クラブで中心的な役割を担い、アンカー・マンとして攻守両面で高い能力を発揮するのが、クロアチア代表MFマルセロ・ブロゾヴィッチ。2016年から約6年間にわたり、インテルを支え続けるミッドフィルダーに移籍の噂が巻き上がっている。
『Fichajes』によれば、リバプールはインテルMFに関心を抱く可能性を報じている。また、目の前でそのパフォーマンスを観戦したユルゲン・クロップ監督は、中盤の底で圧倒的なプレーぶりを披露したクロアチア代表MFに感銘を受けたようだ。
さらには、インテル・ミラノとの契約が今シーズン終了までと迫っていることも、今回の報道に繋がっている。所属クラブがみすみすと中心人物を手放すわけもなく、契約延長交渉を行っていると予測するが、現時点では進展が見られていない。
移籍金がかからない点は非常に魅力的で、実質ファビーニョしかアンカー・マンを本職とする選手がいないリバプールにとっては、貴重な戦力になり得る。インテルでの役割とそこまで差異はなく、そのままブラジル代表ミッドフィルダーのバックアップを担える。
しかし、原則は30歳に近い年齢のプレーヤーを獲得しないリバプール。アリソン・ベッカーやフィルジル・ファンダイクのように弱点を強みに変えるために必要な選手でない限りは基準を破ることはせず、ましてジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナーらが年齢を重ねていることからも若手への切り替えが必須事項だ。
ただし、それ以外での例外もいる。それが、バイエルン・ミュンヘンから獲得したスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラ。決して弱点まで至っていなかった中盤の補強としてチームに加えたわけだが、クロップ監督は引かれた相手を崩す切り札として白羽の矢を立てた形。
当時のチアゴは29歳で、現在のブロゾヴィッチと同じ年齢。それでも獲得を実行しており、例外での補強も全くないわけでもない。アンカー・マンはポジショニングなど危機察知能力に加えて、豊富な経験値が必要となるポジションだけに、年齢を顧みずにアンフィールドに迎え入れる可能性は否定できない。
とはいえ、今回はあくまで噂レベル。リバプールが具体的な行動を起こしているわけでもなく、報じたソースもゴシップ紙で信憑性には乏しい。より詳細な情報が出て来るまでは、よくある移籍情報として楽しみたい。
それでも、セリエAでその能力の高さを証明しており、リバプールにとっても守備的ミッドフィルダーの枚数が足りていないため、理想的な補強になるかもしれない。さらには、移籍金がかからないとなれば、今夏における最高の補強になり得るだろう…