ノッティンガム・フォレストのホームで行われたFAカップ・準々決勝は、リバプールにとって苦しい展開となった。サポーターの大歓声に加えて、失うものがない選手たちは、プレミアリーグで首位争いを繰り広げるチーム相手に臆することなく、全面から戦いを仕掛けてきた。
後半になっても気持ちはきれずに、運動量も豊富なノッティンガム・フォレストに何度か決定機を作られたものの、守護神アリソン・ベッカーのオーラなのか、枠内に強いシュートを打つことができず。リバプールは、ディオゴ・ジョッタが挙げた貴重な先制点を守り切り、準決勝進出を果たした。
準決勝はウェンブリーで開催され、対戦相手はマンチェスター・シティに決定。国内リーグで熾烈なトップ争いを展開するクラブ同士の対戦は、両チームのサポーターのみならず、世界中のサッカーファンにとって興味深い試合になること間違いなし。
それでも、リバプールにとってはタフすぎるスケジュールが控える。4月はプレミアリーグ・ワトフォード戦で開戦。ベンフィカとのCLファーストレグ後には、プレミアリーグの首位を懸けたマンチェスター・シティとの頂上決戦が待ち受ける。
そして、ベンフィカとのセカンドレグを戦った2日後には、FAカップ準決勝でふたたびマンチェスター・シティと相見える。さらには、マンチェスター・ユナイテッド、エバートン、ニューカッスルと、難しい相手との試合が次から次へとやってくる。
目まぐる日々が確定されたような濃密なスケジュールだが、ディフェンスリーダーとして最終ラインに落ち着きをもたらしてくれるオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクは、困難な瞬間こそサッカーを楽しむことの大切さを訴えている。
「(4月の厳しい日程について)それは誰もが一番に望むことなので、体調を整え、しっかり回復し、試合に向けて準備しなければならない。」
「そして、まず忘れてはならないのが、”楽しむ” ということ。今日のように、すべてをかけて戦わなければならない夜は、楽しむべきものなんだ。だから、4月もそうしていかなければならないね。」
「インターナショナルブレイクの間に、いい形で国のために戦わなければならないし、気分転換にもなる。全員が怪我なく、コンディションが整った状態で戻ってくることを願っているよ。」
「若い選手だけでなく、みんなが楽しむべきだと思う。できる限り良いプレーをしたいと思うからこそ、時には厳しいこともある。今日も、少しボールの扱いが雑になった瞬間があったが、それでも攻め続け、プレスをかけ続けた。」
「こういうことは常に起こるが、全力で対処し、その瞬間を楽しみ、待ち受ける試合に集中していく必要がある。それに、ふたたびウェンブリーに行けるのは、良いことだよ。」
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いまだに4冠の可能性を残しているからこそのタフさ。強いチームの宿命とも言える強豪クラブとの連戦を乗り越えて、またうまくローテーションを回しながらも、結果として白星を手に入れてくれると信じたい。
そのためにも、現地には行けないが、遠方から “応援の念” を送り続けて、リバプールを後押ししていきたいところだ…