2020年夏にオリンピアコスからリバプールに加わったギリシャ代表DFコスタス・ツィミカス。昨シーズンは新型コロナ感染や複数回にわたり負傷を繰り返したこともあり、本領発揮まで至らず、わずか7試合出場に留まった。
しかし、今シーズンはプレシーズン・キャンプから好調を維持。昨シーズンのフル稼働やEURO参加で疲れ果てて、コンディションが整わずに、開幕直前に負傷したアンディ・ロバートソンの代わりに開幕戦でレギュラーとしてピッチに立った。
そのパフォーマンスは非常に安定しており、守備面ではパッションを全面に出したディフェンスで、アンフィールドに詰めかけたサポーターたちの心掴み、攻撃面でも精度の高いクロスや何度もアップダウンを繰り返し、ポジションを争いスコットランド代表キャプテンにも劣らないほどのプレーぶりを見せ付けた。
シーズン前半戦こそ調子が上がり切らなかったロバートソンではなく、ギリシャ代表サイドバックをスタメンに推す声も挙がったほど。レギュラーにはなり切れていないものの、ここまで19試合で出番を得ており、貴重なバックアップとしてベンチに控えている。
『Anfield Watch』によれば、プレー時間の確保に苦しむコスタス・ツィミカスに対して、強めの関心が届いている事実を伝え、もしも関心が本格化してきた際には、リバプールは同選手の扱いについて真剣に考えなければならないだろうと報じている。
ただし、現時点で具体的なオファーが届いているわけではない。また、チーム内ではモハメド・サラーとの仲の良さが目立ち、さらにはリバプール特有のアクセントをたびたび学ぶ様子を自身のSNSで投稿するなど、チームや街にも馴染んでいる。
また、今シーズンのピッチ上でのパフォーマンスはコーチ陣からの信頼も厚い。チームプレーヤーとして振る舞えるプロフェッショナリズムと、キャラクターの愛くるしさはチーム全体に明るさをもたらしている。
よって、クラブも選手本人も移籍に気持ちが傾くとは思えない。あくまで関心が届いているという事実があるということだけであり、それ以上でもそれ以下でもない。
来シーズンも今季のような見事なプレーぶりで貢献し、さらにアンディ・ロバートソンとの実力差を縮め、ポジション争いをより熾烈にすることが期待される。
今シーズンもまだ4冠の可能性を残すリバプールだけに、過密日程が避けられない。そんな中で、計算できる選手の存在は価値がある。プレミアリーグではマンチェスター・シティから首位を奪還し、チャンピオンズリーグとFAカップでトーナメントを勝ち上がるチームに必要な選手であり、移籍は全くもって考えにくいだろう…