ロシアによるウクライナ侵略が続く中で、ロシアのサッカークラブに所属している多くの選手たちが、ヨーロッパの大会から除外され、もしくはロシア脱出を余儀なくされている。その中には、リバプールと関係が深く、エジプト代表FWモハメド・サラーと仲の良いクロアチア代表DFデヤン・ロブレンが含まれている。
2020年の夏にリバプールからゼニト・サンクトペテルブルクへと移籍した同選手は、28試合2ゴール2アシストとレギュラーの座を掴み取った。シーズン終盤には筋肉系のトラブルによりベンチ入りすらままならなかったが、今季は完全復活。開幕戦からスタメン出場を果たしている。
FIFAはロシアのサッカークラブに所属する外国人選手たちに救済措置を発動し、今年6月30日まで一時的に未契約状態とし、いかなる処分を受けずに他のクラブとの契約ができることになった。その措置の対象となるロブレンには、ウェストハムやACミランなどが関心を寄せているとの報道が出ていた。
公平性の観点から2022年4月7日まで選手として登録しなければいけないため、タイムリミットが迫中、かつてプレミアリーグで活躍し、イングランド代表にも招集経験を持つFWケヴィン・フィリップスが元リバプールDFのウェストハム・ユナイテッド移籍に太鼓判を押している。
「彼は大きな存在になるだろう。」
「彼が持っている経験は、この時期には非常に貴重だ。プレミアリーグで戦うにせよ、ヨーロッパで挑戦するにせよ、チームを助けようとする。」
「彼のような経験豊富な選手がディフェンスの中心にいれば、彼は調整役であり、リーダー的な存在になり得る。それは彼らにとって、大きな、大きなボーナスとなるだろう。」
Football Insider
ウェストハムでは、ディフェンスリーダーであるイタリア人DFアンジェロ・オグボンナが長期離脱。クレイグ・ドーソンとクル・ズマに多大な負荷がかかっており、プレミアリーグでも経験豊かなディフェンダーは貴重なオプションになり得る。
国内リーグでは来季のCL出場権獲得を目指して、アーセナルやマンチェスター・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパーらと熾烈な競争を繰り広げており、ヨーロッパリーグではラウンド16でセビージャを打ち破り、リヨンとの準々決勝が控えている。
他のライバルチームに比べると、レギュラー陣とバックアップメンバーとの実力差がくっきりしているだけに、ヨーロッパの大会との兼務は難しいコンディション調整が求められる。そんなチームだからこそ、強いリーダーシップを備えるクロアチア代表ディフェンダー獲得に動いても不思議はない…