アンフィールドでのトッテナム・ホットスパー戦は、リバプールにとって難しい試合展開となった。イングランド代表FWハリー・ケイン以外がペナルティエリア付近まで下がり、ゴール前を固め続け、スピードを活かしたカウンター攻撃に転ずるアウェイチームの戦術に苦しめられた。
ゴール中央は人数をかけて守られており、サイドから入れるクロスの数々は屈強なセンターバック陣に弾き返され続ける。ドリブルでの単独突破や遠目からのシュートも、枚数が多い守備網を破るには至らず、最後まで集中して守るトッテナムに、1点を取るのがやっとだった。
モハメド・サラーとプレミアリーグ得点王を争う韓国代表FWソン・フンミンに先制点を許し、ルイス・ディアスの同点ゴールで追い付いたものの、さらなる得点は生まれずに、勝ち点を分け合った両チーム。
リバプールにとっては、マンチェスター・シティとレベルの高い優勝争いを繰り広げる中、ホームで痛恨の勝ち点 “2” を取りこぼす展開に、選手やサポーターはがっかり。それでも、ドイツ人指揮官は最悪の事態ではなく、次の試合に集中すべきと強調している。
「何よりもまず、”葬儀のように振舞うのをやめるべきだ!と伝えた。私の人生では、もっと悪いことが起こる。もし勝っていたとしても、アストン・ヴィラに勝つ可能性が高まるわけではなく、そういうものなんだ。」
「我々は現場に行き、準備をし、トライする。今、勝つことでしかチャンスはない。選手たちは、とてもがっかりしているようだが、それでいい。ここに座って、マンチェスター・シティは勝ち点を落とすかも!と言いたい。何が起こるか見てみよう。」
「この時点での私の問題は、(マンチェスター・)シティがニューカッスルと対戦することではない。火曜日にアストン・ヴィラと対戦することだ。以前より勝ち点が1つ増えているのは良いことだ。でも、僕らが望むような結果ではなかったのは事実で、うまく対処しなければいけないね。」
「(ゴール前をがっつり固める)あのようなサッカーは好きではない – しかし、それは私の問題で、私にそれを指導することはできない。」
「彼らにはワールドクラスの選手がおり、彼らのやることはすべて尊敬しているし、彼らと対戦するのは本当に難しい。私よりも選手たちの方ががっかりしている。私は人生でいろいろなものを見てきたから問題ないよ。」
まだまだプレミアリーグが続く。明らかに立場は危うくなり、チャンピオンズリーグを敗退し、プレミアリーグだけに集中できる昨季の王者がさらに有利になったことは事実。
それでも、リバプールは諦めるべきではない。ライバルチームもウルヴァーハンプトン・ワンダラーズやウェストハムら難敵とのアウェイゲームを残しており、勝ち点を取りこぼす可能性もゼロではない。
ただし、リバプールは今後の試合で勝ち続けることが前提条件。3大会で決勝進出し、うち1つで優勝トロフィーを掲げ、さらにプレミアリーグでも優勝争い。すでに満足してもよい結果だが、ここまで来たら、より一層の高みを目指し戦い抜いてくれると信じている…