生まれ変わったウェストハム・ユナイテッドにおいて、右ウイングから得点とアシストを量産し続ける元ハル・シティFWジャロッド・ボーウェンは、今季48試合16得点11アシストと見事な成績を残している。
ヨーロッパリーグでも準決勝まで進出。惜しくも決勝進出は逃したものの、着実にクラブ戦績は向上しており、来シーズンにも期待をもたせるだけのシーズンを送っている。そんなチームで主軸として、同フォワードは攻撃陣を引っ張っている。
ウェストハムFWには、かねてよりリバプールからの関心が報じられてきた。2025年まで契約を結び、市場価値が3150万ポンド(約44億円)とも言われる同選手への関心は事実だが、現時点では移籍を考えていないと、ファブリツィオ・ロマーノ氏(イタリア人ジャーナリスト)が現状を明かしている。
「ジャロッド・ボーウェンは印象的なプレーを続けており、リバプールの役員会で長い間検討されてきた名前だ。」
「クラブは何年も彼をモニタリングしているが、当面はウェストハム・ユナイテッドや選手の代理人への提案はなされていない。」
「また、ボーウェン自身もシーズン終盤に集中しているため、現在移籍を考えていないことは明らかだ。」
「やはり、リバプールは彼をとても気に入っている。他のクラブが参戦することも否定はしないが、私の理解では、いまのところはマンチェスター・ユナイテッドは競争には参加していない。」
「赤い悪魔は、エリック・テン・ハーグ新監督が最終的な決定を下すまで、獲得選手の選考には進まない。」
Caught Offside
2年前にはポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタ、この冬にはコロンビア代表FWルイス・ディアスを獲得。モハメド・サラーやサディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノらも依然として健在で、ハーヴェイ・エリオットやカイデ・ゴードンらの将来性も期待が高い。
ローテーションで回すには十分な戦力を有しているリバプールだが、若手選手が成長するまでは、モハメド・サラーのように左足で右ウイングからカットインするタイプの選手層は薄く、左ウイングを得意とする選手が多くなってきている。
今夏の移籍市場では、すでにフラムからポルトガルU-21代表MFファビオ・カルヴァーリョ獲得を決めており、フランス代表MFオーレリアン・チュアメニへの関心を強めている。ルイス・ディアスを早めに補強したこともあり、今夏は中盤の補強に集中するかもしれない。
さらには、トレント・アレクサンダー=アーノルドのバックアップや、ジョー・ゴメスが万が一退団してしまった場合の新センターバックらも優先順位では上に位置している。エジプト代表FWがまだまだ衰え知らずである以上は、右ウィンガーは急務なポジションではないだろう。
現時点ではウェストハム・ユナイテッド残留が既定路線とも言われる中、シーズン終盤に向けて移籍報道に進展が見られるのだろうか…?