チェルシーとのFAカップ決勝は、カラバオカップ決勝と同じく、互いに攻めるも決定機を決めきれずに延長戦に突入。両チームとも交代が許可された最大数まで選手交代で、試合の流れを変えようと試みるものの、こう着状態は続き、PK戦までもつれこむことに。
チェルシーサポーターが観戦するサイドでのPK戦だが、先手を取ったのはリバプール。チェルシー2人目のセサル・アスピリクエタが蹴ったボールは、ポストに弾かれてリードを得る。5人目まで両チームとも失敗なく、リバプールの5人目はサディオ・マネ。
同じくセネガル代表GKエドゥアール・メンディとの心理戦は、メンディに軍配が上がり、サドンデスに突入。6人目どちらも成功し、7人目に歓喜の瞬間が。先攻のチェルシーは、メイソン・マウントのシュートをリバプールGKアリソン・ベッカーが左手一本でセーブ。
後攻・リバプールのキッカーは、ギリシャ代表DFコスタス・ツィミカス。途中から出場した左サイドバックは、緊張する局面でも冷静にGKの逆を狙い、左隅に流し込み、カラバオカップに続きリバプールは勝利を手に入れた。
この試合で最も輝いたのが、今冬に加入したコロンビア代表FWルイス・ディアス。抜群のスピードとドリブル突破、そして強烈な右足でのミドルシュートでゴールに近づくものの、なかなかゴールネットを揺らすことができず。
それでも、何度もゴールに迫り、チェルシーの脅威となり続けたリバプールFWは、FAカップ決勝でマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。加入直後のカラバオカップでも同一カードで印象的なプレーを見せ、瞬く間にサポーターの心を鷲掴みにしていた。
サッカー界最古のカップ戦でもFAカップ決勝でも素晴らしいパフォーマンスを見せ、リバプール攻撃陣を引っ張ったコロンビア代表フォワードに対して、ユルゲン・クロップ監督は得点すべきだったと語りつつ、プレーや適応力の高さを絶賛した。
「なんという物語で、なんという選手なんだ。でも、彼は得点するべきだった。私たちもそう思うし、彼もそう思っているはずさ。」
「彼のスピードは異常だよ。忘れてはならないのは、トレヴォ・チャロバーやリース・ジェイムズのそばでプレーしていたし、このような状況になることは絶対にありえない。」
「前半にトレント・アレクサンダー=アーノルドからのパスから生まれたビッグチャンスだが、もし必要なら、彼のパフォーマンスについても話せるけど、彼の能力であればあの場面は決めなければならなかった。そういうものなんだ。」
「それにしても、素晴らしい選手だよ。彼は傑出している。試合後には抱き合って、”VAMOS”とか、私が知っている数少ない共通の言葉を叫んだ。とても面白かった。」
「彼は我々のサッカーを100%理解してくれている。FCポルトの時もそうだったけど、このクラブに加入してくれて、正直なところ私もラッキーだと思っている。彼は僕らのサッカーにグローブのように適応してくれるし、それは本当に特別なことなんだよ。」
LFC公式サイト
これからのプレミアリーグ、およびチャンピオンズリーグ決勝でも必ずや良質のパフォーマンスでチームを救ってくれるであろうルイス・ディアスには、期待しか抱けない…