グループステージでは全勝。圧倒的な強さで勝ち上がったリバプールは、ベスト16の対決から僅差を勝ち抜いてきた。インテル・ミラノにはアウェイで勝ち切ったものの、ホームでは敗戦。準々決勝でもベンフィカのホームで先勝するも、アンフィールドでは引き分け。ともに、2戦合計スコアで勝ち上がり、カップ戦を得意とするウナイ・エメリ監督率いるビジャレアルとの準決勝に挑んだ。
ファーストレグはアンフィールドで行われ、リバプールの強さが際立った。アウェイチームに何もさせず、2得点を奪い、まさに快勝。ただし、セカンドレグの前半は、逆にビジャレアルに圧倒され、同点まで戻されてしまう。それでも、後半にが落ち着きを取り戻し、しっかりと勝ち切ったリバプールが、2018-19シーズン以来となる決勝に駒を進めた。
カラバオカップとFAカップでも優勝を果たし、プレミアリーグでもシーズン後半戦で勝負強さを発揮。マンチェスター・シティとの熾烈な優勝争いを繰り広げたリバプールは、その精神的な強さから、”メンタリティー・モンスター” と称されることも。
かつてリバプールでレジェンド級の活躍を見せ、その後レアル・マドリードとバイエルン・ミュンヘンでも卓越したビジョンと正確なパスでチームを支えた元スペイン代表MFシャビ・アロンソが、”メンタリティー・モンスター” 同士のUCL決勝を心待ちにしていることを吐露している。
「ユルゲン・クロップが、彼らを “メンタリティー・モンスター” と言うのが好きなんだ。彼らがやっていることは簡単ではないし、今年に限った話でもない。過去数年間もやっていることで、彼らはそのメンタリティーを備えている。」
「でも、もうひとつは決勝戦だ。ファイナルは大きなものであり、そのメンタリティーを発揮しなければならない時だ。相手はレアル・マドリードで、彼らもまたメンタリティー・モンスターだからね。大きな試合で、僕たちは楽しむだけだよ。」
「レアル・マドリードの決して諦めない姿勢は、準決勝の90分以降に2得点を挙げ、マンチェスター・シティとの対戦を制した試合でも発揮された。カリム・ベンゼマの延長戦でのPKは、カルロ・アンチェロッティ監督率いるチームにとって十分な得点となった。」
「ロドリゴが1得点目を奪ったとき、マンチェスター・シティの選手たちはショックを受けたと思う。 “頼む!もう二度とこんなことは起きないように!” みたいな。」
「レアル・マドリードは待ってくれない。片方からパンチして、もう片方からパンチして、そして床に倒れて、最後には支配される。美しかったよ。こんなに美しい試合を見ることができて良かった。」
「どちらも素晴らしいチームだ。どちらも優勝に値する。でも、何が起ころうとも、今後もレアル・マドリードは勝つし、リバプールも勝つだろう。チャンピオンズリーグ決勝なんだから、楽しめばいいいと思うよ!」
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2017-18シーズンのチャンピオンズリーグ決勝でも対決した両チーム。この試合では、セルヒオ・ラモスの腕を巻き込んだプレーによって途中交代せざるを得なかったモハメド・サラーとの遺恨を残す展開となった。
それ以外にも、当時のリバプール正GKロリス・カリウスの信じられないミスなど、リバプール・サポーターにとっては忘れたくても忘れられない決勝だ。その翌シーズンに雪辱を果たし、同大会で優勝した同クラブだが、2017-18シーズンに直接敗れた相手に対して勝利を手に入れ、ジョーダン・ヘンダーソンが今季3度目となるトロフィーを掲げる瞬間が訪れることだろう…